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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
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躾の首輪

炎に焼かれたミュゼルは医務室に運ばれ、その騒ぎの張本人であるルージュは遊び感覚だったのか楽しそうにしていた

ただでさえ竜ということで警戒されているのにさっきので火に油を注ぐ結果となってしまった



『本当に大丈夫なんだろうな?生徒に危害を加えるようなことがあったら子ドラゴンだろうと処分することになるぞ』

『大丈夫大丈夫、私が責任を持って躾けるから。ね?お願いだよー』

『お前だから不安なんだがな……仕方ない、ちょっと待っていろ』



ケーニッヒはヴァイオレットにその場で待つように促すと職員室から出て行ってしまった

ルージュと遊びながら待っていると、暫くしてケーニッヒが何かを持って職員室に戻って来た



『待たせたな、これをそのドラゴンの首に着けておけ』

『何この首輪?』

『これは従属の首輪と言って装着した者は命令に逆らえなくなるんだ。何かあった時にそのドラゴンを止めるのにこの首輪を着けるのがこの学校で過ごす条件だ』

『うーんまぁ仕方ないか』



周りからしたらきっと猛獣が野放しの状態になっているようなものだろう

少し可哀想な気もしたが他人に危害を加えてしまったらもっと酷いことになってしまうので、しっかり躾ができるまではケーニッヒにもらった首輪でルージュを管理することにした

話を終えると教室に戻ってルージュを頭に乗せながら普段通り授業を受けていたが、やはり皆ルージュの事が気になるのかヴァイオレットの方に頻繁に視線が向けられた

それは休み時間も同様で、どこからか噂を聞いたのか他の教室から実物の竜を一度その目で拝みたいという野次馬が集まってきた



『皆凄い見てくるねぇ。そんなに珍しいのかな』

『そりゃドラゴンなんて一生に一度見るかどうかなんだから当たり前でしょ。寧ろドラゴンを見て全く驚かないあなたの方が変だと思うわよ』

『えっ!そ、そんな事ないよー十分驚いてるよ?』

『短い期間とはいえこれだけずっと一緒にいればあなたが嘘を言ってるかどうかすぐ分かるわよ。何か隠してるみたいね』

『うぐっ……それはぁ……』



二頭の竜に育てられてきたからですとは口が裂けても言えない

こんなにちっちゃな子竜でも騒ぎになるのだからイグニスやバシリッサ達の事なんて尚更だろう

しかし友人に隠し事をし続けるのも辛い。ミーシャなら自分の秘密を話しても問題ないだろうか?

打ち明けるかどうかとヴァイオレットが悩んでいると先に口を開いた



『まぁいいわ、誰にだって隠し事の一つや二つあるわよね。変に詮索して悪かったわね』

『う、ううん別に。ホッ……』



ご拝読いただきありがとうございます!

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