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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
終幕
334/342

前準備

シェリアに城まで案内されたヴァイオレット達

道中は馬車での移動で外の様子を確認していたが、どこもかしこも飾り付けが施されていて露店もたくさん出ていた



『凄い盛り上がってたねぇ』

『そりゃあこの国の人達にとって大事な式典だもの』

『それは私達にとってもだよね』



ヴァイオレット達が王都にやって来たのはその式典に参加する為

王国で生活している者ならば全員が注目する式典なので普段よりも人が多く、街の人達の様子を見る限りでは明るい表情で楽しそうにしていた



『いいなぁ、私もあとでこっそり行ってみようかな』

『やめておきなさい。今のあなたが行ってもし見つかったりでもしたら大騒ぎになっちゃうでしょ。食べたいのがあるならあとで私が買ってきてあげるわよ』

『うーん、ああいう場所で食べるのがいいんだけどなぁ。はぁ、偉くなるっていうのも色々と不自由なんだね』



以前であれば体裁を気にすることもなく好きな物を満足するまで買い漁る事が出来ただろうが、今は皆の代表という立場でこの場に来ているので下手な真似はできない

仕方がないのであとでリストに纏めてミーシャに買ってきてもらうことにして城の中へと入ろうとすると、シャルルが振り返ってきて話しかけてきた



『そうだ、エリザ様に会う前に皆さんのお召し物を変えましょう』

『え?このままじゃダメなの?私達着替え少ししか持ってきてないけど』

『ご安心下さい。こちらで既に用意してありますので』



着替えなんて必要だろうか

そう思いつつも城に到着してからの段取りは全てシャルルに任せているので大人しく従うことに

案内をしてくれたシェリアとは一旦そこでお別れし、シャルルについて行き城の中を歩く

すれ違った者がヴァイオレット達を見つける度に頭を下げてくる

前は畏怖によって避けられるどころか逃げられているような感じだったが、今回はエリザの客人として来ているのでそういった態度を表に出さないよう努めているように見えた



『さぁどうぞお入り下さい』

『えっ、シャルルこれは……』



シャルルに通された部屋に入るとそこには数え切れない程のドレスが部屋一杯に置かれていた

どれもヒラヒラとしていてヴァイオレットが普段絶対に着ないものだ



『えっと、これに着替えなくちゃいけないの?』

『はい。明日の式典に着るドレスも含めてこの中からお似合いになるものを見つけようかと』

『そういうものなんだねぇ……はぁ、仕方ない。私こういうのはよく分からないからシャルルに任せることにするよ』

『分かりました。私の持つ技術を駆使してヴァイオレットさんを輝かせて見せます』



エリザに恥をかかせるわけにもいかないので、ヴァイオレットは嫌々ながらもドレスを見繕うことにした


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