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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
33/342

ミーシャとの稽古

例の一件があってから一週間が経った

あれ以降エリザとアレクは中々学校に来ることができていなかったが、今日から登校出来るようになりまた普段通りの生活が始まった



『王女様戻ってきたわね、いつもみたいに突撃しなくていいの?』

『え?あ、うん』

『珍しい、前は考えなしで馬鹿みたいに向かっていってたのに』

『酷い!』



エリザとヴァイオレットが友人関係を結んだことはこのクラスの中で知っているのは二人以外にはアレクだけ

常に側にいるアレクには遅かれ早かれ明らかになることなのでとエリザが話したらしい

ただの平民が王族と親しくなることに反対してくるのかと思っていたが、思いの外アレクは二人の関係を快く受け入れたそう

アレクは幼い頃からエリザの側近として仕えてきたらしいが、エリザに近寄ってくるのは取り入ろうとする者ばかり

なのでヴァイオレットのような地位や権力に囚われない、エリザという一人の女性と友達になりたいと思っている者であればどうするかはエリザ本人が決めることであり、主の判断を尊重すると決めている。そう話していたそうだ

何かあった時はきっとフォローに回ってくれるだろう



『まぁいいわ、それより今日の放課後もよろしくね』

『うん、分かった』



あの一件以来、学校が終わった後ヴァイオレットとミーシャで自主練を行っている

ヴァイオレットの実力を見込んでミーシャ自ら申し出たこの自主練、内容としてはヴァイオレットとひたすら模擬戦を行うというものだった



『じゃあいつもみたいに好きなように攻撃してきて』

『遠慮なくいかせてもらうわ……よ!』



ミーシャはそういうや否やヴァイオレットに向かっていく

ミーシャの身体能力は見張るものがあるが、真正面切っての攻撃ではヴァイオレットに当てることはできない

迫り来るミーシャの攻撃を躱し、隙を突いて一撃を打ち込む

しかしヴァイオレットが攻撃した相手はミーシャが魔法で生み出した分身で、本体は姿を隠していた



『凄い!攻撃するまで気がつかなかった!』

『まだまだこんなものじゃないわよ』



ミーシャの得意だと話していた霧の魔法を駆使し更に複数体の分身を生み出していく

面倒なのは分身一体一体が相手に触れることができダメージを与えられること

その上魔法まで使うことができるという完成度の高さ

しかし使っている間は魔力がゴリゴリ削られていくようなので短期決戦を強いられることとなる

距離を取って逃げ続ければ自ずとヴァイオレットの勝ちは見えてくるが、それでは面白みがない

ヴァイオレットは敢えてその分身体と正面からぶつかっていく



『思考加速!』



思考加速とは知覚速度を上昇させる魔法

これを使うと相手がゆっくり動いているように見える

分身体が何体いようと動きがしっかりと捉えられるのなら対策ができるというわけだ

ミーシャが生み出した分身はヴァイオレットによってあっという間に全滅させられ、本人も魔力を殆ど使い果たしてしまった為そこでギブアップとなった



『参ったわ、今回はいけると思ったんだけどね』

『ミーシャちゃんならもっと分身体を増やせると思うよ。その為にはやっぱり魔力の制御をする必要があるね。今一人あたりに余分に魔力を送ってるからそれを克服できたら人数も増やせるし他の魔法と合わせられるんじゃないかな』

『その魔力の制御が大変なのよね。ヴァイオレットはどうやってたの?』

『私は森でひたすら魔物と戦い続けて感覚で覚えたよ!』

『参考にならないわ……』



ご拝読いただきありがとうございます!

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