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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
328/342

城の修復

『ライオネルはまだ来てないのか……あっエリザちゃん』

『ヴァイオレットさん、お疲れ様です』



迷子の少年の母親を見つけ出した後に城へとやって来たヴァイオレットはエリザを見かけたので声をかけた

それまでエリザと話していた城の人間達はヴァイオレットを見るや否やそそくさとその場を離れて行った



『すみません、城の修復を手伝わせてしまって』

『全然、ミュゼル団長を倒す為とはいえ壊したのは私達だし。それより王様の方はどう?』

『傷は治したのでもう命に問題はないそうです。今はベッドで安静にしています』

『そっかそっか』

『あの……遅くなってしまいましたがこの度は本当に申し訳ありませんでした。父……国王の暴走によりヴァイオレットさんだけでなくそのお仲間まで……』

『あぁその事はもういいよ。こっちは皆無事だったわけだし。なんなら私達の方がそっちに与えた被害の方が大きいしそれで手打ちってことで』

『それでも事の発端は国王の独断専行によるものですしそれを止められなかった私にも責任があります。なので……ヴァイオレットさんの好きなようにしてください!』

『えぇ!?そんな事しなくていいから!』



国王に代わってどうしても罪を償いたいというエリザを前に戸惑うヴァイオレット

これでは周りの自分を見る目が今よりも更に悪い方へといってしまう

どうにか話題を違う方向へと持っていきたいと考えていたヴァイオレットは、ちょうど城に石材を運んできたライオネルを見つけそちらに向かった



『ライオネル!やっと来たんだ。遅かったね』

『おまっ……人に荷物ぶん投げといてよく言うぜ。まだ本調子でもないってのに』

『まぁまぁ、でもこれで準備は整ったね』



これまで運び上げてきたのと今ライオネルが運んできた石材を見てヴァイオレットは城の方に向かって魔法をかけた



復元修復(リストアリペア)



ヴァイオレットが魔法を使用すると持ってきた石材が独りでに次々と城の方へと向かって行っていき、レンガ状にどんどんと積み上げられていった

これは以前カラミティの街が壊された時に思いついたもので、資材さえあればすぐ修復することができる

通常であれば何ヶ月もかかりそうな状態の城を、ヴァイオレットはものの数分で元通りにしてしまった



『ふぅ、確かこんな感じだったよね』

『こんなあっさりと……ありがとうございます!あとの家具等を運ぶ作業は私達だけで大丈夫ですので今日は休んで下さい。あとで食事を持っていきます』

『ありがとう。じゃあそうさせてもらうね』



これで城を破壊した罪を帳消しにしたヴァイオレット達は仲間達が待つテントへと足を向けた


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