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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
319/342

最後の足掻き

ヴァイオレットに吹き飛ばされたユリウス

意識を失ってはいるが、身体能力の高さと体の頑丈さのお陰で大きな傷は負っていなかった

少々手荒なやり方であったが今はそんな事を気にしているどころではない

異変を感じた場所であるミュゼルの複製体によって築かれた山に向かう

すると先程感じた魔力の反応がより一層強く肌で感じた



『この下にあるのか』



魔力の反応は複製体の山から感じた

複製体とはいえ死体を無下に扱うのは気が引けたが、そうも言っていられないので急いで複製体をどかして地面を確認した



『これは……』



ヴァイオレットの嫌な予感は当たり、地面にはミュゼルが先程使用した極大魔法の魔法陣があった

しかも最悪な事に既に発動されている状態

ヴァイオレット達の攻撃に耐えられないと判断し、瞬時に複製体を盾にしながら極大魔法の仕掛けをしていたようだ



『みんな!今すぐここを離れて!』

『ヴァイオレットさん!何かあったんですか?』

『ミュゼル団長が魔法を仕掛けてた!だから早く逃げて!』

『な、なんだと……急いで退避だ!意識を失っている者は担いで運び出せ!』



ヴァイオレットの言葉を聞いた者達の殆どは先程の魔法を食らっている

その危険性はその身で十分理解していたのですぐさま退避を開始した

だがその行為が無駄だとすぐに思い知らされることとなる

動けない者を担ぎ兵士達が城から離れようとしていると、晴れていたはずの空が突然曇り影が王都を覆った

異変に気がついた者達が上空を見上げると、太陽と重なって何かがこちらに近づいてくるのが見えた



『これは……最後にとんでもない置き土産してくれたみたいだね……』



その物体が何なのか一番に察したヴァイオレット

段々と大きくなってくる物体の正体、空から降ってきているのはなんと巨大な隕石だった

それも大きさからして王都を丸呑みにできる程の大きさ

必死に退避していた者達はその光景を目の当たりして逃げ場所がないことを悟り足を止めた



『なんだあの大きさは……あれじゃあどこに逃げたって隕石の下敷きになるだけだ……』

『もう終わりだ……』



王都よりも大きい隕石を食い止める手段など誰も持ち合わせていない

迫り来る隕石に手の打ちようがないと分かると逃げる気力も無くなりその場で膝をついてしまう

そんな中でもヴァイオレット達は隕石を食い止めようと行動を起こした



『ルージュ!ニフリート!さっきのもう一回やるよ!』

『分かった!』

『やれやれ、最後の一仕事といこうかの』



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