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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
316/342

戦いの後

ミュゼルとの決着がついた後、ヴァイオレットはまず自分の為に身を挺して盾となってくれたライオネルの元に駆けつけた



『ライオネル大丈夫?』

『お父様……』

『大丈夫だ。これくらいどうってことねぇ……』

『待ってね今回復するから』



ライオネルの体は傷だらけで重傷ではあったものの幸い命に関わる程のものではなかった

ヴァイオレットの回復魔法によってどうにか傷を癒すことができた



『おー回復魔法ってのは便利なもんだな。助かったぜ』

『こっちこそ。ライオネルが攻撃を防いでくれなかったらどうなってたか分からなかったからね。ライオネル達が仲間になってくれて助かったよ』

『そういえば二人はどういう経緯で知り合ったのよ』

『あぁそりゃあ話すと長くなりそうだから全部片付いてから話すとしよう』



出血して失った血までは元に戻らないので変わらず安静にしておかなくてはならないが、この様子なら異常はなさそうだ

これでライオネルの方はもう心配いらないだろう

ライオネルを回復し終えると、ヴァイオレットは次にまだ意識が戻っていないエリザの元に向かった

肩を揺すりながら声をかけると暫くしてゆっくりと目を開けた



『エリザちゃん、エリザちゃん大丈夫?』

『ん……ヴァ、ヴァイオレットさん……ここは……あっ!戦いはどうなりました!?』

『大丈夫、ミュゼル団長は倒したしもう終わったよ』

『ほ、本当ですか。よかった……って、あの大きな風穴は一体なんですか?まさかあれもミュゼル団長が?』

『あー……いやあれはぁそのぉ……私達がミュゼル団長を倒す為にやったものでー……ご、ごめんね?』

『そうなんですね。分かりました、私の方からきちんと説明しておきます。それにしてもこれはもう一度取り壊して再び建て直すしかなさそうですね。まだ崩れていないのが不思議な位……あっ!お父様がまだ中にいるんでした!』



いつ崩れるか分からない城の中にいる負傷している国王の安否を確認しに、エリザは生き残りの意識を取り戻した兵士数名と共に城へと入っていった

ヴァイオレットはその間に倒れている一般人の方へと視線を向けた



『関係のない戦いに巻き込んじゃってごめんね。全員は救えないけど……せめて生きてる人だけでもなんとか助けるから』



倒れている者の殆どが致命傷を負い帰らぬ人となってしまったが、中にはまだ何人か息をしている者がいた

その人達はどうにか一命を取り留めることができ、救うことができなかった人達にはせめて安らかに眠れるようにと祈りを捧げた



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