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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
314/342

国民達の解放

魔法を発動する為に盾となってくれたライオネルが倒れる姿を目にしながら、ヴァイオレットはミュゼルの極大魔法を模倣した

ミュゼルが使った時と同様に鎖が地面から現れ、ミュゼルの複製体や殺し合いをしていた一般人等王都にいる人達全員を拘束した



『これで魔法の上書きができたはず!あとは……』



ミュゼルから乗っ取ることができたらすぐさま殺し合いをやめるよう指示を送った

命令がなくなった国民の人達はその場で崩れ落ちるように倒れていき、なんとか殺し合いを止めることができた



『はぁ……はぁ……止まった?』

『ヴァ、ヴァイオレットさんが……やってくれたみたいです……!』



被害を最小限に食い止め続けていたミーシャとシェリアは操られていた人達が止まったのを見て安堵して膝をついた

これでようやくミュゼルのみに専念することができる



『あっ、その前にこっちも解除しておかないと』



操られた人達の無事を確認できたら次にニフリートとルージュの解除を行う

拘束が解かれると二人はすぐさま目を覚まして寝ぼけ眼で辺りを見回した



『ん~……あれ?ここはどこ?今凄くいいところだったのに……あっヴァイオレット』

『我はイグニスをボコボコにし手下にして竜族の頂点に立ったというのに……まさかあれは夢だったというのか』

『二人共まだ寝ぼけてるみたいだね。でもそんな暇はないよ』



まだ夢の中での楽しい出来事を引きずっている二人に声をかけてミュゼルの方に意識向けさせる

先程発動した極大魔法でミュゼルの複製体達も拘束している。ミュゼルだけの拘束は解かないままにしてこのまま決着になるかと思っていたが、ニフリート達でさえ眠らされた魔法の効果がミュゼル達には全く効いていなかった



『この魔法で決まりだと思ったんだけどミュゼルには効かないんだね』

『妾達は複製体、食事も睡眠も必要としない。故にその魔法は妾には効かないというわけじゃ』

『妾達って……もしかしてここに本体はいない?』

『その通りじゃ。ここにいるのどれも複製体。本体は今頃ここではない遥か遠い場所で妾達の様子を監視しているじゃろうな』



ハッタリかと思い調べたが、確かにミュゼルと同じ魔力の反応は感じられなかった

少なくともこの王都にいないことは間違いない。流石に遠く離れている相手の魔力反応まで感知することはヴァイオレットにはできなかった

となるとミュゼル達を倒したとしても根本の解決にはならないことになる



『仕方ない……それじゃあさっさと終わりしようか』



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