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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
310/342

操られた者達

竜人化したヴァイオレットとミュゼル達の戦いは苛烈を極めた

ライオネル達では防ぐことだけで精一杯だった百人近い複製体ミュゼルの攻撃をヴァイオレット一人で捌き切り、更にはそこから反撃をして一人また一人と確実に複製体を潰していった

しかし複製体は見た目こそ人間と遜色はないが、頭を飛ばしたり胸を貫いたりと普通の人間であれば即死するレベルの攻撃をしても平然と向かってくるので非常にしぶとい

どうやら魔力が尽きるまで動き続けるようだ

なので魔力を完全に使い切らせるか燃やして消し炭にしてしまう位しか無力化をする方法がなかった



『参ったの、まさかここまでやってくるとは思わなかったわ。これではせっかく作った複製体が台無しになってしまうのぉ』

『今更潔く負けを認めても許すつもりはないよ』

『生憎諦めだけは悪くての。ちょっと趣向を変えてみるとしようかの。これならどうじゃ?』



ヴァイオレットの前では今のミュゼルの複製体が敵うことはない

このままでは複製体が全滅してしまうと考えたミュゼルは作戦を変える為に指を鳴らした

すると今までニフリート達と同様に眠らされていたはずの兵士達が動き出しヴァイオレットに向かってきた

どの兵士も眠ったまま動いている。あの魔法はかかった状態で兵士達を操っているようだ



『あの魔法、かかった相手を動かすこともできるんだ。でも人が増えたからってこの程度物の数じゃないけど』



ミュゼルよりも弱い相手であるなら何人いたところでヴァイオレットの優勢は変わらない

兵士達には悪いが彼等に慈悲を与えるつもりはない

眠っている状態で苦痛なく死ねるのならまだマシだと思ってもらうとしよう

複製体ミュゼル達の攻撃に対応しつつ兵士達を減らしていく

粗方兵士達の方が片付いていき次は複製体の方だというところまでくると、今度は城の外の方から門を強く叩く音が聞こえてきた

ミュゼルとの戦いの影響で脆くなっていた門はやがてその物量によってゆっくりと傾き倒れる

そしてその先から姿を現したのは王都にいる民間人達だった



『もしかして……兵士だけじゃなく一般人にも魔法をかけてたの?』

『そうじゃ。始めからその力を使えば有利に戦えていたのに温存していたのは妾に隠していたわけではなく民間人に被害が及ばないようにしていたのだろう?そ奴等は妾に比べれば取るに足らない雑魚じゃが……お主相手なら手合いの方が効果的じゃと思っての。さぁこの数をどう捌き切る?』



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