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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
305/342

夢の中

強制的に昏睡状態にされたヴァイオレットは目覚めると暗闇の中にいた



『ここはどこ?真っ暗な場所……』



上も下も分からない謎の空間

体は宙に浮いているようにフワフワとしていて、突然こんな場所に来たにも関わらず謎の居心地の良さを感じていた



『あれ、私何やってたんだっけ……?』



先程まで城にいてミュゼルと戦闘を繰り広げていたはずなのに、ヴァイオレットの頭の中からはその事がスッポリと抜け落ちていた

真っ暗な場所で一人佇むヴァイオレット

そこへ声をかける者達が現れた



『ヴァイオレットー。何やってるのー』

『ミーシャちゃん?』

『この前話してたお店に行くって言ったでしょう』

『ヴァイオレットさんこっちですよー』

『皆で遊びに行きましょう』



声がした方を振り向くとそこにはヴァイオレットに向かって手を振るミーシャ達の姿があった

すると暗闇だった空間が消えていき、王都の街並みと賑やかな光景が現れた

それを目にしたヴァイオレットは何の違和感を覚えることもなく、ミーシャ達に誘われるがままに駆け寄っていった



『エリザちゃんにシェリアちゃんも……うん!』



ヴァイオレットだけではない。同じく魔法にかかったニフリート達も同様に暗闇の中へと放り込まれた

そしてそれぞれが別の光景を目にしていた



『わっははは!この程度がイグニスよ!口ほどにもないわ!』

『ま、参った!吾輩の完敗だ!もう勘弁してくれー!』

『うおおおおー!!我こそが最強だー!!』



イグニスを圧倒し最強を謳うニフリート

どう足掻いても勝つことができなかった相手を足蹴にして気持ちよくなっていた



『今日からボクが皆のリーダーだよ!ボクについてくるんだよ!』

『おお!ルージュの兄貴!どこまでだってついていきますぜ!』



ガルディアス達を従えてリーダーを名乗るルージュ

それぞれが自分の都合の良い夢のような展開を楽しんでいる

その光景をミュゼルは外から観察していた



『この魔法は鎖から魔力を吸い取りながら対象が望む夢を見させる。魔力が枯れるまで夢に浸らせて永遠の眠りにつかせるという魔法なんじゃ。って聞こえているわけがないか』



実際のヴァイオレット達はその場で鎖に拘束された状態で眠りこけていた



『それで本来あとは勝手に死ぬのを待つだけなんじゃが……お主は想定外な行動を起こすかもしれないからの。ここで確実に仕留めさせてもらうとしようか』



ここで息の根を止めようととどめを刺そうとするミュゼル

魔法が寝ているヴァイオレットに向かって放たれようとしたその時、両者の間に立ちはだかる者が現れた



『どうやらいいタイミングで来たようだな』

『お主は……獣の国の王か。また邪魔が入ってしまったな』



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