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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
300/342

味方諸共

百人はいるミュゼル達の軍勢

正直数万の雑兵よりもずっと脅威である

周囲にはまだミュゼル以外の兵士達も残っていて完全に囲まれていた

しかし兵士達も大量のミュゼルを見て困惑している様子だった

きっとあのミュゼル達はミュゼルが一人で秘密裏に研究を行っていたのだろう

こちらが戦闘態勢に入ると、その動きを見てミュゼル達が示し合わせたかのように一斉に攻撃を仕掛けてきた



『凄いな。これじゃあ避ける場所がないや』



元々一人だけでも魔法を雨の様に放ってきていたミュゼルがこれだけ増えると雨というよりも最早弾幕状態だった

避ける隙間もないヴァイオレット達は自分達の目の前にきた攻撃のみを弾き防いでいった

しかし予想外だったのは、その通過した攻撃が本来ミュゼルの部下である者達を巻き添えにしていたことだった



『ぐわああああ!!』

『仲間ごと……?』



まさか自分達が攻撃を食らうことになるとは思っていなかった兵士達は更なる混乱状態に

それでも構わずミュゼルは兵士ごとヴァイオレット達に攻撃を浴びせ続けた



『みゅ、ミュゼル団長!?どうして……』

『足手まといで目障りな奴はいらんからのぉ。お主らも一緒に消えてもらうぞ』

『な、なにを言って……あなたはこの国の団長ではないですか』

『そんな肩書きどうでもよい。妾は妾の欲望に従うまでじゃ』

『そ、そんな……』



兵士が言い切る前に複製体のミュゼルが兵士を攻撃しとどめを刺す

ミュゼルはヴァイオレット達の町を襲撃した時も仲間を置いて逃げていった奴だ

この程度の事をしてもなんら不思議ではない

ヴァイオレット側からしても敵兵士を助ける義理はないので味方同士でやり合うのは願ったり叶ったりではあるが、やはり見ていて気分のいいものではなかった

兵士達がやられていくと、ミュゼルはポケットから空の小瓶を取り出した

その小瓶の栓を開けると、倒れていった兵士達の身体から白い靄のようなものが現れその小瓶の中へと吸い込まれていった



『安心しろ。肉体の方が使い物にならなくなっても魂の方は妾が有効活用してやるからの』

『人の魂なんてどうやって集めてるのかと思ったらそんな道具があったんだ』

『本当はお主らの仲間の命もたくさんもらいたかったんじゃがの』

『そうならないように今ここで確実に潰す!』



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