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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
297/342

立ちはだかる敵

『なんですか今の大きな音は……外で一体何が起きて……』



自室で軟禁状態にあったエリザさは、外でとんでもない音を耳にして窓から様子を窺った

そこでエリザが目にしたのは半壊した王城と二頭の竜に挟まれたヴァイオレットの姿だった

軟禁されていた状態でもある程度外の情報は入ってきていた

エリザもこの状況をなんとかしようと色々手を考えたが、常に見張りがついている状態ではどうすることもできなかった

だが今ので見張り役の者達も駆り出されて自由に動くことができる



『ヴァイオレットさん、今行きます』



周りに人がいない事を確認し、エリザはヴァイオレットのいる外へと向かった

殆どの兵士達が出払っているとはいえ王城内の警備を任されている者がまだチラホラと残っている

だがヴァイオレット達の先程の攻撃で城内も混乱していたのでバレずに移動することはそう難しくはなかった

外へと続く道を走り抜けるエリザ、しかしのその前に一人の男が立ち尽くしていた



『お父様……』



見つかってしまった

しかし父親だろうともこの歩みを止めるわけにはいかない

エリザは道を開けてもらう為声をかけようとすると、そこでアレクサンドロスの様子がおかしい事に気づく

フラフラとおぼつかない足取りで、服には血痕が付着していた

そしてエリザと目が合うと膝から崩れて倒れてしまった



『お父様!どうされたのですか!』

『ぐっ……え、エリザ……』



倒れた父の元に駆け寄るエリザ

先程のヴァイオレット達の攻撃で巻き添えをくらってしまったのか

だとしたらもっと服に瓦礫の破片等がついているものだが、アレクサンドロスの服は血痕がついている事以外乱れていない

出血している箇所を確認してみると誰かに刺されたような傷口だった

流石にこのまま父親を放置するわけにはいかないとエリザはアレクサンドロスを救護室へと運ぶことにした



『全員かかれ!犯罪者を絶対を絶対城内に入れさせるな!』

『だからそれは勘違いなんだって。いや、お城破壊しちゃったんだからもう犯罪者で間違いないか』

『なら悪役らしくもっと暴れるとしようじゃないか』



エリザが思いもよらない事に巻き込まれている一方、ヴァイオレット達は湧いてくる敵を次から次へと倒していっていた

最後の関門というだけあって敵が多い多い

またさっきのように息吹で一気に片付けてしまおうかと考えていたその時、城内から魔法が飛んできた

それを拳で弾き飛ばし魔法が飛んできた先を見ると、一度倒した魔法騎士団団長のミュゼルが現れた



『おーおー随分と賑やかじゃのぉ』

『ミュゼル団長……』




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