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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
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翡翠竜復帰

心臓にある核を破壊したことで魔動機竜は行動を停止した

本当は魔動機竜に利用された竜をキチンと弔ってあげたいが、戦いの最中でそんな事をしている暇はないので今は安らかに眠ってくれることだけを祈った



『さて、ルージュとニフリートはどうなってるかな』



ルージュとニフリートの方はまだ戦っているようだが苦戦をしている様子はない

このまま他の魔動機竜は二人に任せてヴァイオレットは仲間達の元へ戻ることにした



『ふっ、主は早々に片づけたか。今まで体の調子を確かめる為に動きを制限していたが我もさっさと始末してしまわないとな』



そう言い放つニフリートを見てみると、首元辺りにあった以前イグニスにつけられたはずの傷が消えていた

それはヴァイオレット達が竜の国を去る直前まで遡り、バシリッサがニフリートを呼び止めたことが始まりだった



『あなた確かニフリートとか言ったかしら。ちょっといい?』

『なんだ?』

『あなたのそのイグニスにつけられた傷、私が治してあげてもいいわよ』

『なに……?一体何が狙いだ?』

『深い意味なんてないわ。ただあの子を守って欲しいだけ』



イグニスによってつけられた傷によって本来の力を失ってしまったニフリート

その力を取り戻すことができればかなりのアドバンテージとなるだろう



『但し約束してほしいことがあるわ。傷を治してあなたが本来の力を取り戻したとしてもあの子に尽くすと。それを約束してくれるのなら元に戻してあげるわ。もし約束を破ったら……それ以上は言わなくても分かるわよね?』



一見優しく問いかけているように見えてその目は笑っていなかった

相手はイグニスと同等に近い力を有している化け物、半端な事を言おうものなら言葉の通りになるだろう



『そのような約束をせずとも我の主への忠誠は変わることはない』

『そう。ならその言葉を信じるわ』



ニフリートの言葉を信じたバシリッサはイグニスにつけられた傷を元通りにした

傷が完全に無くなると以前の力が自分の体に戻ってくることを実感した



『おぉ……この感覚も久しいな』

『その力であの子を守ってあげてね』

『今の主は守る側の人間だがな。それにしても随分と心配性なのだな』

『ふふっ、そうね。親というものは子供がいくつになっても心配をしてしまうものなのよ』



こうして全盛期の力を取り戻したニフリート

傷を負っている状態で魔動機竜と戦ったら多少の苦戦を強いることになってたかもしれないが、力を取り戻した今は最早敵ではなかった



『力を取り戻した我の力をとくと受けてみよ!』



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