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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
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会敵

獣王国の軍と共に王都を目指すヴァイオレット達

途中避けられない村や街が点在していて敵の攻撃を警戒したが、特にこちらに攻撃を仕掛けてくる様子はなくこちらの動きを観察しているだけだった

邪魔されずに移動できて消耗もなく時間もかからない

こちらとしては好都合ではあったが、敵が自国を侵入しているというのに何もしてこないのは不気味さがあった



『思ってたよりもすんなり進めてるね。もっと抵抗してくるのかと思ったけど』

『下手に攻撃したら反撃をくらうと思って様子を見ているのだろうな。こちらの動向は報告されているだろうがな』



もうこちらの情報は各村々に伝達されているのだろう

アニマほど戦力も整ってはいないだろうし竜がいるとなったら手を出しても被害が増えるだけと考えたのかもしれない

ニフリートと話していると二人の話を聞いていたライオネルが近づいてくる



『ヴァイオレット、こういう時は大軍がこちらを待ち構えている可能性が高い。警戒しておいた方がいいぞ』

『分かった。報告ありがとう』



周囲の警戒を強めるよう指示を送りヴァイオレット達は移動を続行

それから数日は特に問題が起きることもなく行軍し、もうすぐ一先ずの目的地としていたイアニス平野に到着しようとしていた



『ここまで何もなしか』

『嵐の前の静けさというやつかもしれんな』



進軍を阻まれることもなくここまで順調すぎるくらいに来ることができた

このまま行けば王都に到着するのは数日程度、流石にそろそろ接敵してもおかしくはないと考えていたその時、先遣隊を任せていたライオネルの配下の者達が報告にやってきた



『報告!ここより数キロ前方に敵影を発見!その数およそ五百!』

『たった五百?偵察隊かな』

『どれ、一先ず我が始末してくるとしよう。主達はあとから来るといい』



ニフリートが敵の先遣隊を始末しに行き、ヴァイオレット達はその後を追う形で進軍していく

そして小さな丘を暫く登り頂上に到着するとニフリートが既に敵軍を殲滅して待っていた



『お疲れ様』

『この程度肩慣らしにもならん。それよりも主よ、こいつらを倒した後その先を少し見てきたが我等が向かおうとしていた場所に敵の大軍が待ち構えていたぞ。こちらの倍……いや三倍はゆうに超えていたな』

『そっか、ライオネルの予想通りだったみたいだね』

『どうする、迂回するか?』

『いや、ここから迂回するとなるとかなりの時間をロスすることになるし迂回できたとしても背後を取られるかもしれない……ここは戦うしかないね』

『ふっ、ようやく面白くなってきたな』


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