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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
276/342

獣王

突如現れた獣人達と戦いを繰り広げる族長達

勝負はほぼ互角だがややヴァイオレット達の方が優勢といったところ

このままいけば倒すことはできそうだ

だが彼らからは詳しく話を聞かせてもらいたかったのでそろそろ止めに入ろうかとヴァイオレットは考え始めた

だがそこへ森の方から族長達が戦っている所へと飛び出して行く者が現れた

その者が戦っている場所の中心に着地すると族長達は勿論、相手をしている三人も驚いていた



『それくらいで十分だレビィ、カルカ、バッシュ』



獅子の姿をした男がそう告げると三人はすぐさま戦闘を止めて男の前で膝をついて頭を下げた

ガオウやアレス程大きくはなかったが幾つもの傷に隆起した筋肉、何より森から飛び出してくるまで全く気配に気がつかなかったことでこの者が只者ではないことが見て取れた

獣人の三人が頭を下げているということはこの男が獣王国の王様なのだろうか

ヴァイオレットの視線に気づくと獅子の男がやって来た



『俺は獣王国の王をやってるライオネルっていうんだ。あんたは?』

『あーやっぱりそうなんだ。私はヴァイオレット、よろしくね』

『貴様!ライオネル様に向かって……!』

『いいからお前は黙ってろって』

『ぶっ!』



ヴァイオレットの言葉遣いが気に入らなかったのか熊の獣人、カルカがヴァイオレットに掴みかかろうとすると王であるライオネルが殴る

体格だけ見ればカルカと呼ばれている女の方が大きいが、ライオネルはそれを軽々と殴り飛ばした



『ったく先走りやがって……うちの若い奴らが悪かったな』

『いきなり現れたと思ったらついて来いって言うし断ったら戦い始めちゃうし……まぁそれはこっちも悪いか。皆無事だからいいよ』

『そう言ってもらえると助かるぜ。うちに目の良い奴がいてそいつがあんたらが大暴れして走っていく姿を見つけたんだ。それで実際にどれくらいやれるのか見てみたいって言ったら飛んで行っちまってな』



どうやら自分達が進軍している様子をライオネルの部下が見ていたようだ

見られていることにも気づかなかったらかなり遠い場所から見ていたのだろう

それにしても王様というからもっと堅苦しいイメージをしていたがこのライオネルは気さくな王様タイプらしい

自分も一応は王様という立場ではあるが畏まった喋り方は苦手なので言葉遣いを気にしなくていいというのは気が楽だ



『話は分かった。でもわざわざ止める為だけに王様が私達のところまで来たってこと?本当は何か別の目的があるんじゃない?』

『話が早くて助かるぜ。俺達もあんたらの船に乗せてくれないか?』



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