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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
274/342

介入者

アニマを突破し再び王都を目指し始めたヴァイオレット達

東の空を見ると真っ暗だった空が徐々に明るくなってきていてもうすぐ夜明けの時間だということを知る

これまでの移動は闇夜に紛れて行動していたお陰で敵側の発見が遅れてこちらが有利に事を進めることができたが、陽が昇ればそのアドバンテージはなくなる

王都まではまだ大分距離がありここからが本当の戦いになるだろうからより一層気を引き締めていかなくてはならない



『ヴァイオレット様、このまま進んじゃっていいんですよね?』

『うん、近くに村や街がある場所を何ヶ所か通るけど直接ぶつかることはないと思うから暫く戦闘は回避できそう。警戒は怠っちゃダメだけど少しは落ち着けると思うよ』

『そうですね。ずっと気を張っていましたし交代で休憩するよう伝えておきますね』



そう言うと仲間の一人が別の魔動車の元まで行って交代で休憩するよう伝え始めた

移動しながら休憩することができるのも魔動車の大きな利点である

ヴァイオレットも少し仮眠を取ろうと目を瞑ろうとしたその時、左方向にある森から何者かの気配を感じ取った

気配は数人、敵の奇襲かと思ったがこちらと並行して移動している。様子を窺っているのだろうか?

相手の動きを暫く観察していると、その者達が森から飛び出して来て近くの魔動車に飛び乗って来た



『なんだ!?』

『敵か!』

『あれは……獣人?』



ヴァイオレット達の前に現れたのは豹柄の毛並みをしている女獣人と熊のような耳を生やした女獣人、そしてガオウと同じ狼の男獣人と思われる三人組

わざわざ自分達を追ってきたということはアニマにいた残党か

あそこには獣人もいるという話だったのでその可能性も十分に有り得る

しかしたった数人で来るものだろうか。それに相手からは今のところ敵意を感じない

相手の動きを警戒しながら様子を見ていると、狼の獣人が口を開いた



『貴様等か。アニマの兵士達をやった者達は』

『だったらなんだ。お前達は何者だ!』

『我々は獣王国ラムタリアの者だ』

『獣王国だと?』



獣王国というとここからそう遠くない場所にあるという国だ

地図でその事は事前に頭には入れてはいたものの、今回の戦には関係ないと思い接触した時の事は考えていなかった

国境を飛び越えてわざわざ何の目的で自分達に接触して来たのだろうか



『ここの親玉はそこの女か?』

『気配で分かる。この中で一番強い』

『そうだけど……獣王国の人達が私達に何の用?』

『我等の王がお前に会いたがっている。ついてきてもらおうか』

『獣王国の王様が私に?』


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