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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
273/342

王都へ報せ

『案外呆気なく終わっちゃったね』

『ボク何もしないで見てるだけだったよ』

『こんなところで余計な力を使わずに温存できたのだから上出来だろう』

『そうだ、置いてきた他の皆は』

『おーい!ヴァイオレット様ー!』



ヴァイオレット達が戦いを終えて少しした後に、橋の手前で別行動をすることになった仲間達が手を振ってこちらに向かってきていた



『皆!無事に渡って来れたんだね』

『えぇ、案の定あいつら橋に爆弾を仕掛けてたみたいですが、ヴァイオレット様が橋にかけておいてくれた防御魔法のお陰で崖に落とされずに済みましたよ』

『橋の先に伏兵が待ち構えていましたがそれも蹴散らしてきました』



全員と無事合流できたことにヴァイオレットは心の中で安堵しつつ、それを表情で悟られないようポーカーフェイスで仲間に告げた



『よしっ!ここはもう既に制圧してあとは民間人だけ。私達を邪魔する者達はいなくなったから移動しよう!』

『おお!』



アニマの兵士達を蹴散らしたヴァイオレット達は、休むことなく再び王都を目指した

その頃王都では、アニマからの報告を受けた国王達が作戦会議を行っていた



『遂に攻めてきたようだな』

『予想より早かったですが想定の範囲内ですね。迎え撃つ準備は既にできております』

『問題はどこで迎え撃つかだな。この王都が戦場となってしまったら民間人に危険が及ぶやもしれん。相手は空から来るのだからな』



王都には多くの民が暮らしている。そこが戦場となってしまったらたとえ勝利したとしても被害は甚大なものになるだろう

みすみす敵を喉元まで近づける必要はない



『彼の国からの援軍はどうなっている?』

『既に一万の軍が国境を通過致しました』



先日援軍要請の使者を送ったことでリベラから一万の兵を寄越してくれた

要請を受けてくれるかは半々であった。受けてもらったとしても数千程度だと思っていたので有難い限りである

こちらが出す兵の数は二万、計三万の兵士で敵を迎え撃つこととなる



『リベラからの援軍と合流した後奴等を迎え撃つならどこがいいと思う?』

『そうですね、相手は個々の力はあるようですが少数。兵や兵器の数はこちらが圧倒的に上です。いくら竜を従えていようと数万の軍勢には敵わないでしょう。故に私が戦いの場として選ぶのはこのイアニス平野です』



広地で平坦、遮蔽物のない場所であれば奇襲に遭うこともない

純粋に力と力のぶつかり合いをせざるを得ない状況にし、数に物を言わせて敵を正面から叩き潰すという至ってシンプルな戦いに運ぼうという腹積もりだろう



『いいだろう。全軍の指揮はお主に任せよう』

『ハッ、必ずや勝報と敵将の首を持ち帰ってみせます』



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