表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
260/342

地図の入手2

身を隠しながら駐屯地がある場所へとやって来たヴァイオレット

駐屯地には兵士達が戦いに備えて準備を始めている

あちこちに天幕が張られていてどこで作戦会議が行われているかサッパリ分からなかった



『うーん、一つ一つ確認してたら日が暮れちゃうな』



あまりモタモタしていたらそれだけ見つかる可能性も高くなる

早いところ地図を見つけなくてはと駐屯地を上から見渡していると、巡回している兵士達を発見した

それを見てヴァイオレットは以前にもやったことがある、ある作戦を思いついた

巡回している兵士は二人、人目のつかない角を曲がったところで上空から奇襲

仲間を呼ぶ暇すら与えず兵士を気絶させ、装備していた鎧を拝借する



『まさかこの作戦をまたやることになるなんて。息苦しいし動きづらい……あとちょっと酸っぱい臭いがする……』



これで中に入り地図を盗む

とはいえ二人一組で動いているはずの兵士が巡回から戻ってきたら一人しかいないとなると怪しまれる可能性がある

そこでヴァイオレットは更に


上空に向かって炎の玉を打ち上げた

炎の玉は上昇し切ると花火の様に爆発し大きな音を立てた

それによって駐屯地にいた兵士達が騒ぎ始める



『なんだ!なんの騒ぎだ!』

『敵襲か!』



突然の爆発音に兵士達は混乱し天幕にいた者達まで出てくる

ヴァイオレットはその兵士の波にどさくさに紛れて中へと侵入した



(とりあえず潜入成功。あとは何処に地図があるかだけど……ん?)



潜入したはいいもののここからどうするか

手当たり次第天幕の中に入るわけにもいかずどうやって見つけ出そうかと考えていると、他の兵士達に指示を送っている派手なマントを身につけている男が目に入ってきた



『あの男の格好他の兵士と違うしちょっと怪しいかも。行ってみるか』



兵士に指示を送った後天幕の中へと戻って行ったタイミングを見計らって、ヴァイオレットは男が入って行った天幕へと足を踏み入れた



『ご報告です!先程の爆発音ですがどうやら武器庫へ搬入中の魔道具が誤作動してしまったそうです』

『なんだって?全く、人騒がせな』



天幕の中には先程の男の他に似た格好をしている者が四人

この数ならば瞬時に無力化することは容易だ

どこで仕掛けようかと相手の様子を窺っていると、別の兵士がヴァイオレットの言葉に違和感を覚えたようで問いかけてきた



『待て、持って来ている魔道具の中にあんな爆発するような物は入っていたか?』

『何?おい貴さ…ま…』

『ふぅ危ない。バレちゃったけどなんとかなった』



問い詰められる前に天幕の中にいた者達を眠らせて無力化したヴァイオレットは、テーブルに広げてあった無数の紙を物色

そしてその中に求めていた地図を発見した



『やっぱり当たりだ。これで目的も達成したしさっさとここから逃げよ』



運良く一発目で目的を達成することができたヴァイオレットは鎧を着たまま駐屯地をあとにした

兵士達が何者かの侵入を許してしまったと気づいた頃には、ヴァイオレットは既に港を発っていた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ