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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
253/342

全てを終わらせたらまた

イグニスが竜王となることが決まったその翌日、ドラグニルが他の竜達を集めてその事と同盟についてを報告した

当然イグニスが王となることに反対する者もいたが、実力が物を言う竜の世界では強さが第一

イグニスのひと睨みで全員認めざるを得なかった

そしてその後のフォローをしていたのはへイヴルやバシリッサ

どうやらバシリッサはイグニスとは別の意味で名前が知れ渡っているようで、竜達からかなりの人気があった

それも相まってか同盟についてはそこまで何か言われるということはなかった

それから程なくして両親との別れの時がやってきた



『もう行くのか』

『うん、皆も待ってるからね。やる事を済ませたらまたここに来るよ』

『いつでも遊びに来ていいわよ。イグニスったら寂しがり屋でヴァイオレットヴァイオレットってずっと言ってるから大変なのよ』

『誰が寂しがり屋だ!吾輩は別に……』

『ははっ、じゃあなるべく早く来るね。じゃあ最後に』



そう言うとヴァイオレットは両手を大きく広げてイグニス、バシリッサと抱擁を交わした

数秒の間抱きついた後、パッと離れてルージュ達の元へと駆けて行った



『またね、お父さんお母さん!行こっ!』



イグニス達に別れを告げ、ヴァイオレットはルージュ、ニフリートと共に飛んで竜の国をあとにした



『もっと一緒にいなくてよかったの?久しぶりに会ったんでしょ?』

『うん、あんまり長居してると離れたくなくなっちゃうからね。それに今はやるべきことをやらなくちゃ』

『それもそうだね』

『よし、じゃあ飛ぶ練習も兼ねて誰が一番先にカラミティに着くか競争しようか!』

『いいね、面白そう!』

『我もやるのか?』

『あれ、もしかしてニフリート負けるのが怖いの?』

『なんだと!昨日今日翼を生やした主にまけるはずがないだろう!その勝負受けてやる!』



ヴァイオレットの挑発に乗ってニフリートは勝負を受け、どちらがカラミティに早く着くかの競い合いが始まった

段々と小さくなっていくヴァイオレット達の様子をイグニスは寂しげな表情で見ていた



『ほら、やっぱり寂しそうにしてるじゃない……って泣いてるの?』

『ふん、眠たいから欠伸が出たんだ。暫く寝るから邪魔するんじゃないぞ』

『はいはい。そういうことにしておいてあげるわ』



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