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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
25/342

いざ迷宮へ

実技試験開始の合図と同時に生徒達は一斉に迷宮を目指して走り出した

実技の試験なので魔法の使用は当然許可されている

各々が得意な魔法を駆使して迷宮への一番乗りを狙った

そんな中集団から抜けて先頭を走る生徒がいた。ヴァイオレットだ



『なんだあいつ!?クソはえー!』

『私が一番に迷宮から魔石を取って帰ってくる!』



勉強で溜まっていた鬱憤を晴らすかのように先行する

他の生徒達も必死で食らいつこうとするが、殆どの者はヴァイオレットとの距離が徐々に開いていった

しかしそのうちの数名は離されることなくすぐ後ろについていた

王女様にアレク、そしてミーシャもいた



『ミーシャちゃん!』

『速さなら私だって負けないわよ』

『私だって負けないよ!』



やはり素の身体能力が高いミーシャは当然のようについてくる

王女様とアレクも首席に次席だけあってこれ位の速度は問題ないようだ

このまま四人が突き放して先に迷宮に辿り着くかと思われたが、突如周りの地面に異変が起こり始めた



『うわっ!?なになに!?』



地面が波のようにうねり出しヴァイオレット達の行く手を阻んでくる

ふと後方を見ると王女様の取り巻きのうちの女生徒が地面に手を触れて操っているのが分かった



『そう簡単に行かせるわけにはいかない。それにこれは試験、エリザ様相手でも……いえエリザ様相手だからこそ全力でいかせてもらいます!』

『これってアリなの!?』



そう叫びながら門の方にまだこちらの様子を見守っているケーニッヒの方に視線を向けるが特に言及はなし

つまり余程の怪我でもさせない限りはある程度の妨害もありということらしい



『それならこっちだって!アースウォール!』



自身のすぐ後ろに向かってヴァイオレットは進路を妨害する土壁を魔法で作り出した

飛び越えられないようかなり高めに作ったので回り込むしかないだろう

その隙に妨害されないよう少しでも距離を取り先へ進もうとしたその時、ヴァイオレットが築いた壁に穴が開いた

そこから出てきたのは王女様、壁をものともせず正面突破してきた



『流石王女様、そう簡単には止まってくれないよね』



その穴から他の生徒達も続々とやってきてヴァイオレットの足止め作戦は失敗に終わる

それから迷宮に到着するまでの間、生徒間で妨害合戦が繰り広げられた

回避しては妨害の繰り返しで結局大きな差をつけることができず迷宮に辿り着いた



『ここが迷宮……この扉を開ければ中に入れるんだよね。中はどんな風になってるんだろ』

『開けるわよ』



ミーシャが扉を開けるとその先は道が枝分かれしていた

どの道を選択するかでより早く目的地に辿り着けるかが決まるかもしれない

ここは慎重に選ぼうかと考えていたところ、ミーシャがいの一番に迷宮に入っていった



『ここからは別行動よ。私は先に行かせてもらうわ』



ヴァイオレットにそう告げるとミーシャは迷宮の中に消えていった

それを皮切りに他の生徒達も次々と迷宮へ

迷っていても仕方ないとヴァイオレットも続いてミーシャが進んだ道とは別の道を利用して目的地を目指した



ご拝読いただきありがとうございます!

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毎日最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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