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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
243/342

親子喧嘩

イグニスを相手にするのは子供の時以来

それもお遊びのようなものだったのでこうしてちゃんと戦うのはこれが初めて

イグニス相手に様子を窺う必要も加減をする必要なんてない

それこそ殺すつもりでいくくらいがちょうどいいだろう

構えるヴァイオレットに対しイグニスはただ立っているだけ

まるで大きな山が聳え立っているような錯覚に陥ってしまう

その様子からどれだけ余裕があるのかが窺える

それでもヴァイオレットはイグニスに向かっていった



『ハッ!』



まずは地面を目一杯踏み込んで跳躍、そこから蹴りをお見舞いする

だがまるでビクともしない

思い切り蹴ったはずなのに傷一つもつかない

むしろ攻撃したこちらの方がダメージを負ってしまいそうになった



『なんだその攻撃は。痛くも痒くもないぞ』

『まだまだ!』



休むことなく一撃一撃に全力を込めてイグニスに浴びせていく

普通ならばそれなりに相手にダメージを与えられているはず

しかしどれもイグニスの顔色を変えるには足りなかった



『どうした?お前の想いはその程度なのか?』



これまでの相手と同じように戦っていてもイグニスには通用しない

そこでヴァイオレットはイグニスの頭上目掛けて跳躍した



『なんだ?また同じことの繰り返しか?』

『コントロール・グラビティ!』



ヴァイオレットが使った魔法は重力を操作する魔法

自身の範囲限定ではあるが、それを利用して上空から一気にイグニスの頭上目掛けて攻撃を放った

自分に強い重力をかけることによって落下速度を加速させ、今までよりも数段強い攻撃を繰り出す

攻撃が直撃した瞬間、衝撃で地面が割れるがそれでもイグニスは平然とした顔で全く効いている様子がなかった

そこに追撃でゼロ距離の竜の咆哮をくらわせる



『竜の咆哮!』



無防備状態のイグニスにヴァイオレットの咆哮が直撃

流石のイグニスでもこれなら少しくらいは傷をつけられたはず

しかしその考えは甘かった。土煙の中から出てきたイグニスに傷はなくピンピンしていた



『前よりは多少威力が上がったようだがまだまだだな』



イグニスは多少というが今のヴァイオレットは数年前とは比較にならない

それでもイグニスにとっては誤差の範囲程度でしかなかった

最初から勝てるとまでは思っていない。それでもいくらかは健闘出来ると思っていたのに渾身の攻撃を浴びせても全く相手にされていないのは流石に堪えた



『これで分かっただろう。気が済んだのなら大人しく……』

『いやだ……皆の為に……絶対諦めない!』



使わないようにニフリートから言われていたがイグニス相手にそんな事を言っている余裕なんてない

最終手段としてニフリートを倒した時に使ったアレをイグニスにも使う事をヴァイオレットは決めた



魔力全解放(オーバードライブ)!』



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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