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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
24/342

第一回試験

王女様と友達になる為にヴァイオレットは必死に勉強した

ミーシャ達に勉強会を開いてもらい、そこでたっぷりとシゴかれたことで試験当日には頭はパンク寸前になっていた



『いよいよだな』

『テストに出そうな場所を重点的に勉強したから上手くいけば半分位は点数取れる……はず。ヴァイオレット大丈夫?』

『待って、今話しかけられたら頭の中に詰め込んだものが溢れ出ちゃいそう』



流石に一朝一夕で首席の王女様よりいい点数を取ろうとは思っていないしとても現実的ではない

だがテストには上限があるので差を縮めることはできる

可能な限り差を埋めて実技の方で挽回、結局は入学試験の時と同じやり方だ



『ま、まぁお互いベストを尽くしましょう』



ミーシャに何か言われたような気がしたが、既に極限状態にいたヴァイオレットにその言葉は届いておらず、テストが終わった頃にはヴァイオレットは既に完全燃焼していた



『お疲れ様、どうだった?』

『ミーシャちゃん達のお陰で結構埋めることができたけど自信ないなぁ』

『まぁ元々こっちでは勝負になるはずないってある程度は割り切ってたんだから切り替えなさい。午後からの実技試験で挽回すればいいじゃない』

『実技は任せて!満点とっちゃうんだから!』

『言っとくけど筆記の方は協力してあげたけど実技の方までは協力するつもりはないからね。どんな試験になるか分からないけどもし戦うようなことがあったら正々堂々と戦いましょう』

『ミーシャちゃん……うん、その時は負けないよ!』



休憩を挟んだ後生徒達は着替えて校庭で試験開始までの間各々のやり方で準備を進めていた

ヴァイオレットも気合いを入れて試験に備えていると、アレクがこちらに近寄ってきた



『ヴァイオレットさん筆記の方はどうですか』

『アレク君。ま、まぁまぁだったかな……筆記では王女様には敵わないかもしれないけど実技の方でいい結果出して逆転するからね!』

『そうですか、私もエリザ様に仕える身として無様な結果を残すことはできないので障害となるのなら遠慮なくいかせて頂きますよ』



それだけ言ってアレクさヴァイオレットの元を去っていた

王女様の件もだがヴァイオレットはこの試験の総合結果で最下位だった場合、学校を退学することになる

なので端から相手が誰であろうと遠慮するつもりはない



『全員いるな』

『先生、今回の試験は何をするんですか?』

『それは移動してから説明する。お前達外に出るぞ』



ケーニッヒに促されヴァイオレット達は学校の外へ

どうやら今回の試験は校外で実施するらしい

とはいえせいぜい少し離れた程度だろう。そう思っていたがケーニッヒの足はどんどん王都の門の方へと進んでいった



『先生、一体どこまで行くんですか?もうすぐ王都を出てしまいますが……』

『まぁもうすぐだから待ってろって』



そう言われ暫く大人しくついていきケーニッヒが足を止めたのは門の手前

そこでようやく試験の説明がされた



『お前達にはこれから迷宮に向かってもらう』

『迷宮……?ってなんだっけ?』

『この前授業で話してたでしょ。複雑に入り組んだ構造に罠が仕掛けられている魔物の巣窟よ』



迷宮はいまだ謎が多くそれまで何もなかった場所に突然現れたりすることがある

ここから少し離れた場所にその迷宮が数年前に現れたようで国が管理しこういった試験など育成目的で使用しているらしい



『迷宮に入るということは魔物と戦うってことですよね?試験とはいえいきなり実戦形式だなんて……』

『安心しろ、ここは危険度が一番低い迷宮。お前達の実力でも十分に攻略できる』



迷宮一つ一つ危険度が異なり、一から十に分類されている

危険度一程度なら生徒でも通用すると判断したのだろう



『それに無理して戦う必要はない。試験の達成条件はこの魔石を持って帰ってくることだ。これと同じ物が迷宮の一番奥に置かれている。お前達にはそれを取ってこの王都に帰ってくる順位を競ってもらう』

『なんだぁ、思ったより簡単そうだね』



一人一人に迷宮の場所が書かれている地図が配られていく

全員に行き渡ったことを確認するとケーニッヒが開始の合図を送る



『それじゃあ試験開始!』



ご拝読いただきありがとうございます!

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毎日最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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