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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
236/342

入国

ひと騒動あったものの、ヘイヴルの介入によってヴァイオレット達はなんとか竜の国へと入国することができた

入国して早々、ヴァイオレットは見たことのない光景を目の当たりにする



『わぁ……!こんなにたくさんの竜を一度に見ることができるなんて!』



左を見ても右を見ても竜が視界に入ってくる。正に竜の国と呼ぶに相応しい光景だった

赤子の時から竜と触れ合ってきていたヴァイオレットにとっては夢のような場所である

ただヴァイオレットがそう感じているのとは対照的に、周りの竜達の目は敵意丸出しで今にも襲いかかってきそうだった

それでも手を出してこないのはやはりヘイヴルの影響が大きいのだろう



『ここに人間が入ったことってないんだよね?』

『我の記憶ではない。そもそも存在を知らないのだからな』

『ということは私が記念すべき一人目ってことかぁ』

『無事に帰ってこれたらそうなるな』

『怖い事言わないでよ』



周りの様子を見ていたら本当にそうなってしまいそうだ

流石にこれだけの竜が一斉に襲い掛かってきたら一瞬で塵になってしまう

仲間になってもらう為に来ているのだからできるだけ友好的にいきたいところ

竜王というのがわざわざ使いを出してヴァイオレット達を呼んだということは少なくとも対話は可能なはず

トップと仲を深めることができれば他の竜達の見方も変わってくるかもしれないしこの機会を逃してはならない



『そういえばニフリート、ヘイヴルが言ってた竜王様?ってどんな竜なの?会う前に少しでも情報が欲しいんだけど』

『さぁな、我はここにそこまで長いこといなかったから会ったことがないな。そもそも興味もなかったからの。というか我に聞くよりあ奴の方がよく知ってるだろう』

『えぇ~、聞けるような雰囲気じゃないよ』



こちらの話が聞こえてたいたのかヘイヴルはこちらを一瞥するが、何事もなかったかのようにすぐまた前を向いた

あくまで想像でしないが、こんなヘイヴルや我の強い竜達の頂点に立つ竜王というのはきっと凄い竜に違いない

そんな事を考えているうちにヴァイオレット達はやがて古びた城の前へとやって来た

今にも崩れてしまいそうな程朽ちてはいるがそれは明らかに人の手によって作られた建物、人が来たことがない場所だというのに人工物があるというのは不可解であった

ここに来る途中にも瓦礫のようなものが散見されたがそれも関係あるのだろうか



『ここから先はその人間だけだ』

『えっ!ヴァイオレット一人だけ!?』

『竜王様が呼んだのはその人間のみ。貴様等はここで待っていろ』

『でも……』

『私は大丈夫。行ってくるよ』



この謁見によって今後の行方が大きく変わるかもしれない

ヴァイオレットは緊張な面持ちで竜王の元へと向かった



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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