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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
234/342

空中戦2

侮辱されたと感じた竜はヴァイオレットに向かって次々と攻撃を浴びせてくる

その攻撃をヴァイオレットは慣れない空中戦でギリギリ躱し続ける

空中という足場のない場所でバランスを保つのは中々骨が折れた



『結構加減が難しいなぁ。これじゃあ上手く攻撃に繋げられないな』

『おのれ的が小さいだけでなくちょこまかと羽虫のように動き回って鬱陶しい奴だ』



攻撃を避けながらニフリートの方の様子を見てみると、あちらは優勢に戦っているようなので心配はいらなそうだ



『よそ見をするとは余裕だな!これでも食らえ!』

『わっ!』



以前ニフリートと戦った時にも見たことがある竜の咆哮ドラゴロアを相手が放ってきた

息吹より広範囲の攻撃にヴァイオレットは風魔法を全力で放ち回避を行った

だが威力を誤って強くしすぎてしまったことにより、竜の方へと勢い良く飛んで行ってしまった



『わー!止まって止まって!』

『な、なんだ?』



逆噴射させて勢いを殺そうとするも制御が効かずどんどんと接近していく

そして竜の咆哮の反動によって少し反応が遅れた竜の頭とヴァイオレットの頭が衝突し鈍い音が鳴り響いた

思わぬ形で竜に一撃を入れたヴァイオレットの頭には小さいたんこぶができていた

対して竜の方はというと思いの外ダメージがあったのか空中でフラフラとしていた



『いったぁ~……やっぱり硬いね』


『くっ……上手く虚をつかれてしまったがその程度で我等を倒そうなど片腹痛いぞ』



先程のは完全にまぐれなのだがこちらが出し抜いたと思っているようなので黙っておこう

しかし先に一撃を入れたことで相手の方はヴァイオレットを舐めるのを止めて警戒し始めた



『人間にしてはやるようだがお遊びもここまでだ。来てくれ兄者!』

『おう弟よ!』



この竜達兄弟だったのか。などと考えているとニフリートと戦っていた兄の方が戦闘を中断し弟の元へと戻った



『我等双竜の力を見せてやろう!』

『何かしてくるみたいだね』



二頭の竜の動きに注目していると同時に竜の咆哮の準備に入った



『そういうことね。それならこっちも!ニフリート!』

『ぶっつけ本番か。面白い』



相手の行動を悟ったヴァイオレットはニフリートに力を貸してもらい同じく竜の咆哮の体勢に入る

そして準備が整うと四名の咆哮が同時にぶつかった



『『『『竜の咆哮!』』』』



強力な攻撃が衝突すると風が巻き起こり雷が落ちたような音が轟いた

互いに一歩も譲らない激しい押し合いが暫く続く

全く互角の威力の攻撃がぶつかり続けた結果、両者の攻撃は相殺されてしまい決着には至らなかった



『チッ、我等と互角とは何者だあの人間』

『人間と互角などあってはならない!もう一度だ!』



ヴァイオレットの力を認めたくない竜達は再度咆哮を放とうとする

ヴァイオレット達もその攻撃に備えようとしたその時……



『そこまでだ』

『うわっ、別の竜がやってきた!』



突如ヴァイオレット達の間に第三の竜が割り込んできた

その者が介入してきたことによって相手側の竜は咆哮を止め、戦いは一時中断となった


ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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