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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
232/342

竜の国の竜

竜の国を目指し遥か上空までやってきたヴァイオレット達

既に雲の上までやって来たというのにニフリートは上昇を止めることはなかった



『もう大分上の方まで来たけど……一体どこまで行くの?』

『もう少ししたら見えてくるはずだ』



徐々に空気が薄くなっていくのを感じる

竜であればこの程度なんら問題はないのだろうが、常人ではとてもじゃないがここで住むなんてことはできないだろう

ヴァイオレット並みに鍛えてあればその辺り問題はないが、流石に普段と違う環境に体が適応できるかが気がかりだった

それから暫くしてようやくニフリートが止まったが、国と言えるものはおろか周辺には何も見当たらなかった



『ふむ、あの辺りだったか』

『あの辺りって……なんにもないけど』

『まぁ見ていろ。フィグレ・アライアス』



今のは竜の言葉で"その姿を顕現せよ"という意味

するとニフリートの言葉に反応し何もなかった上空に突如島が現れた

恐らく魔力を用いて巨大な島を宙に浮かしているのだろうが、これ程巨大な物体を浮かし続ける魔力とは一体どれ程のものなのだろうか



『突然現れたけどさっきのは合言葉かなにか?』

『あぁ、地上の者達に見つからないよう普段から隠しているのだ。さぁここからは気を引き締めて行かなくてはならないぞ』



そう、ここからは先は意味王都に向かうよりも危険な場所

ここで竜達を味方にできるかどうかによって今後の明暗が分かれると言っても過言ではない

気を引き締めて竜の国に近づいていくとその時はすぐやってきた

二頭の竜がヴァイオレット達に向かって飛んできた

瞬時に身構える警戒するがニフリートがここは任せろと制止してきた



『突然結界が解かれたから何事かと思えば二フリートだったか』

『久しいな。何か用か?』

『今回用があるのは我ではない。この背中に乗っている我が主がここに用があるのだ』

『主……?』



そこでヴァイオレットが二頭の竜に姿を見せると竜達は怪訝な顔でヴァイオレットを見つめた



『その背中に乗っているのは……もしかして人間か?』

『我が主と言っていたが冗談か何かか?』

『冗談ではない。この者が我の主だ』



自分達よりも遥かに劣っている者を主と呼ぶニフリートに対し、二頭の竜は怒りを露わにした

直接関係がなくとも竜族の誇りを汚されたようで我慢がならないのだろう



『人間を主などと……恥を知れ!』

『下等種族風情がこの先に行けると思うなよ』

『竜って最初皆こんな感じなんだね』

『自分の種族以外の者は全て矮小な存在と思っているからな。我も言えた義理ではないがこの国から出たことがない者共は特にそういう思考だな』

『これどうする?』

『面倒だが話し合いが出来ない以上正面突破しかないな』

『作戦はなしと……まぁそっちの方が分かりやすくていいけど!』


ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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