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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
227/342

奇跡の復活

朝、まだ日も昇っていない時間にヴァイオレットは目を覚ます

いつもは誰かに起こされないと無限に寝てしまっていたが、昨日の出来事もあり思うように寝つけなかった

目を擦りながら第一に確認したのはルージュの容態

寝ている間に姿を消している……なんてことはなくルージュはすぐ側で昨夜のままの状態で横になっていた

まだ目を覚まさないかと不安になって顔を覗いたその時、今まで閉じていたルージュの目がゆっくりと開きヴァイオレットを視界に捉えた



『ヴァイオレット……』

『ルージュ……?ルージュ!良かった……!目を覚まして良かったよー!』

『うぎぎぎぎ!!ヴァイオレット……!苦しい……!』

『どこか痛いところとかない?』

『今抱き締められて全身が痛い……』

『あっごめん』



ルージュが目を覚ましたことが嬉しくつい力一杯抱き締めてしまったヴァイオレットは、すぐさまルージュを離し体調を確認した



『傷は一通り治したから大丈夫だと思うけど翼とか違和感ない?』

『全然!この通り元気一杯だよ』



飛び回って回復したことをアピールしてみせた

それを見てようやく安心することができた



『この翼、ヴァイオレットが治してくれたんだ。ありがとう』

『うん、でもそれから中々目を覚まさなかったから心配してたんだよ。町の人達から話を聞いたんだけど町を守る為にあんな傷を負ったんだってね。ありがとうルージュ。皆にも教えてあげよう。きっと喜ぶよ!』



ルージュが目を覚ましたことを報告しに行こうと自宅を出るヴァイオレット

そこで外で異様な騒ぎが起こっていることに初めて気がついた

騒ぎの元に向かってみるとそこは昨日亡くなった仲間達を寝かせていた場所で人集りができていた



『凄い騒ぎだけど皆集まってどうしたの?』

『ヴァイオレット様!あ、あれを見てください!』



仲間の一人にそう言われ騒ぎが起こっている中心に目を向けてみると信じ難い光景を目の当たりにした

なんと昨日息を引き取ったはずの者が生き返っていたのだ

それも一人や二人じゃない。亡くなった全員がである



『奇跡だ……奇跡が起きたんだ!』



まさに奇跡としか言いようがない現象だ

別れを告げたはずの者達の復活、周囲は歓喜の渦に包まれていた



『まさかこれもヴァイオレットが全部やったの?』

『いや、流石にこれは私じゃないよ……』



そんな力があれば勿体ぶらずに全員を生き返らせていた

こんな真似ができる者、果たしてこの大陸にいただろうか?

ニフリート達でもこうはいかないだろう

一体誰が……と考えていると道端に落ちている白銀に輝く羽根が目に入ってきた



『羽根?凄い綺麗。だけどこれどこかで見たことがあるような……あっ』



落ちていた羽根を見てヴァイオレットはピンときた

白銀の羽根に覚えのある手触り。よく抱きついていた頃の記憶が蘇ってくる



『もしかして……お母さん?』



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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