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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
226/342

襲撃の跡

取り残された騎士達はヴァイオレットが一人残らず葬った

それでもルージュを傷つけられた怒りが収まることはなかったが、目の前にいる負傷した仲間を放っておくことができず怒りを抱えたまま仲間を連れてカラミティへと帰還した


ルージュは小さくなった後意識を失ってしまった

カラミティに戻ってくると僅か数時間の間に活気のあった町が重苦しい空気を漂っていた



『どうしてこんなことに……』

『お父さん……目を覚まして……』



王都の兵が襲撃してきてその侵入を防ごうと文字通り命を懸けて戦った者

子供を守ろうと盾になって命を失った者

今回の騒動でたくさんの仲間が命を落とした

それでもヴァイオレットは自分が今出来ることをしようと負傷した人達を癒していると、物資を運んでいたニフリート達が帰ってくる

少し見ない間に変わり果ててしまったカラミティを見てニフリート達も面食らっていた



『すまなかったな主よ。まさか我等がいない間にこのような事になっていたとは』

『仕方がないよ。誰もこんな事態を予測できてなかったんだから』



そう、今回の事は誰も予測できなかった事態であり責任を感じることはない

強いて言うならばこの事態を引き起こすきっかけとなった自分自身に責任の所在があるとヴァイオレットは己を責めた

ならばどう落とし前をつけるか、答えは決まっている

だがその前に今はカラミティを立て直すことが最優先事項だ

亡くなった仲間達も生き返らせることができればどれだけいいことか

しかしいかにあらゆる魔法を扱うことができるヴァイオレットでも死者を甦らせることは極めて困難である

唐突な別れとなってしまった仲間達を埋葬するのは明日、それまでは別れの挨拶を交わす時間とすることに

やがて日が沈み長い一日が終わりを迎えた



『ルージュ……』



仲間の治療を終え自宅に戻ってきたヴァイオレットはルージュと共に自室に籠った

騎士と魔動機竜によって負わされた傷はなんとか治すことはできた

だがいくら待っても目を覚ます気配がない

従魔の命が尽きた場合、その場で消滅してしまうのでルージュはまだ生きていることは間違いないが、いつまでも目を覚まさないと思考がつい悪い方に向いてしまう

このままずっと目覚めなかったらどうしようと……



『明日になったらいなくなってるなんて事になったら許さないよ。だから早く起きてよルージュ』



今日一日色々なことがありすぎて精神的に疲弊してしまったヴァイオレットはルージュに寄り添いながら眠りについた



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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