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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
220/342

竜VS魔道機竜

ワイバーンも蹴散らしルージュはそのまま人工の竜へと再度息吹を放った

先程とは違う一点集中の息吹、出し惜しみはせず一撃で終わらせるつもりでくらわせる

周囲が息吹の熱気に包まれ飛び散る火花が草木に引火する

ガルディアスと鍛え始めてから更に威力を増した息吹、生物であれば直撃したら骨も残らないだろう



『どうだ、これだけやれば溶けて動かなくなったでしょ!』



自身満々に勝ち誇るルージュ

しかしそれとは裏腹に相手の竜は全く溶けてなどいなかった

それどころか傷一つついていない

あまりの頑丈さにこれにはルージュも驚かされた



『うそ!まさか全然効いてないとかそんなことある?』



先程のはガルディアスでも当たったら無傷では済まない威力がある

それで無傷ということはあの竜は相当な硬さである

魔動機竜の構造を知らないルージュはただ単純な硬さだけで攻撃を凌いだのだと勘違いしてしまう

繰り返し息吹を放ち相手の出方を窺うルージュ、その時地上にいる魔法騎士達が攻撃を仕掛けてきた


同時に数十発の魔法がルージュに迫ってくる

だが相当な速度でもない限り上空にいる竜相手に攻撃が当たるはずもなく、ルージュは全て避け切ってみせた

とはいえ竜の方に意識を向けながら戦うのは流石に骨が折れそうだった



『もう鬱陶しいなぁ。先にあっちから片付けちゃうか』



魔法騎士達を先に始末してしまおうと標的を変える

息吹を放とうとするルージュにたいして防御魔法を展開して防ごうとする騎士達

しかし次の瞬間、さっきまで地上にいたはずの魔動機竜が目の前まで飛んできて息吹を放とうとするルージュの口を塞いだ



『むぐっ!』



口を掴まれたルージュが抵抗しようとするが、ビクとも動かずそのまま地上に向かって投げられてしまう

そこでルージュは自身の翼を目一杯羽ばたかせることで勢いを殺し、地面スレスレのところで体勢を立て直しどうにかダメージをくらわずに済むことができた



『危ない危ない。あんなに早く動くこともできるのか』



人間が作った紛い物の竜だと油断していたが蓋を開けてみればかなり厄介そうな相手だった

早くヴァイオレットの元に行きたいルージュ、しかしこの者達を野放しにしておくわけにはいかないという感情の板挟みに遭う

何かいい案はないかと思考を巡らせていると、突然どこからともなく声が聞こえてきた



『……コ……』

『ん?誰の声?』

『コロ……ス……コロスコロスコロスコロス』

『何これ。凄い怨念がこもってる』



呪いの言葉の様に呟く声が聞こえてくる

この声はルージュにしか聞こえていないのか、敵は全く気にも留めていない様子だった

一体どこからこの声が聞こえているのかと声の主を探していると、上空にいる魔動機竜から聞こえているのが分かった

そこで最初に感じ取った違和感が何だったのかをルージュは悟った



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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