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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
211/342

殲滅

ヴァイオレットの雰囲気が変わり後退るロックス

自分の技が効かない今、まだ到着していない他の隊長達と力を合わせて戦わなければやられてしまう

こんなよく分からない場所で死ぬなんて御免だと他の兵士に紛れて身を隠そうとする



『お、お前ら!盾になって俺を守れ!』

『隊長!?』

『逃げるんだ。変な話だよね、攻めてきてるのはそっちなのに』

『う、うるせぇ!今に見てろ。団長が来たらお前なんてすぐにやられちまうからな!』

『負け犬の遠吠えにしか聞こえないよ。それならそうなる前に殺してあげるよ』



兵士を掻き分けて距離をとろうとするロックスを追いかけるヴァイオレット

自然と兵士達と戦う流れになるが、そのせいでロックスとの距離を中々縮めることができなかった



『めんどくさいな。できるだけ森は壊したくなかったんだけどこのままだと敵が増える一方だし纏めて処理しちゃうか』



わざわざ隊長だけを狙う必要はない

ヴァイオレットは思い切り跳躍し敵陣の真上へとやってくる

敵を一掃するにはやはり得意なこの技に限る



『竜の息吹』



瞬間、敵陣を飲み込む程の息吹が兵士達を襲う

避けることは不可能、急遽張った陣の為上空には防御結界は張られていない

その為各々が咄嗟に盾や魔法で防御を展開するが、その程度では今のヴァイオレットの竜の息吹を防ぎ切ることはできない



『ふぅ、勢い余って腕の装備一本分使っちゃったか』



息吹を受けた敵の陣地は壊滅状態、あおれだけ大量に湧いていた兵士達も殆どが消され生き残った者も負傷をしていて戦闘は不可能

後片付けが大変だなとこの後の事を呑気に考えていると、先程まで逃げ回っていたロックスを発見する



『まだ生きてたんだ。案外しぶといね』

『……化け物が……』

『その化け物の仲間に君達は手を出したんだよ』

『くそがっ……こうなると分かってたらこんな場所になんて来なかったのにな……』



ロックスは既に虫の息、抵抗する力も残されていない

そこでヴァイオレットはある実験をすることにした

ヴァイオレットの固有魔法である模倣(トレース)解析(アナライズ)、その二つで使えるようになった二フリートの固有魔法である暴食(グラトニア)

この三つの固有魔法を契約精霊シルフの協力を得て一つに融合してもらい、そうすることで新たな固有魔法へと変わる

瀕死状態のロックスの首を持って宙に持ち上げてそれを発動させる



『ぐっ……!あぁ……!』



体から何かが抜かれていくような感覚に襲われ激しい脱力感を感じるロックス

暫くするとヴァイオレットは男から手を放した



『てめぇ……何をしやがった』

『面白そうな魔法だったからね。奪わせてもらったよ』



そう言ってヴァイオレットはロックスの目の前に先程自身が使っていた浄化の炎を見せた



『俺の魔法を食ったっていうのか……!』

『最後に自分の炎に焼かれるなら本望でしょ』

『やめっ……!俺はまだ……!』



言い切る前にロックスを浄化の炎で焼き、ヴァイオレットは次なる標的に狙いを定めた



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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