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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
209/342

新手

仲間達を解放することに成功したヴァイオレットは目の前の敵を次々と片付けていった

勢い止まらぬ猛攻に敵兵士達は怯みきっていた



『くそっ!このままじゃたった一人に壊滅されてしまうぞ!』

『増援はまだ来ないのか!』



現在到着している王都からの兵士はおよそ一万、そのうちヴァイオレットが倒した兵士の数は千程度

まだ数に余裕はあるものの圧倒的な実力差の前に未だに全軍が到着していないと焦っていると、後方から声が聞こえてきた



『なんだぁ?この有様は?』

『その声は……ロックス隊長!』



兵士達の間からマントをはためてやってきたのは目つきの悪い隊長と呼ばれる人物

そしてその横にはもう一人同じ格好をした猫背の男二人がヴァイオレットの前に現れる



『シャビール隊長も来てくれたぞ!』



恐らく団長よりも下の階級の人間だろう

その証拠に実力は周りの兵士に毛が生えた位で団長程の実力は持ち合わせてはいなそうだった



『こいつか、団長の言っていた女は』

『早く始末して帰ろう。こんな辺鄙な場所に長くいたくないんだ』

『悪いけど帰すことはできないよ。ここで死んでもらうし。それに二人じゃ私をたおせないでしょ。どっちもあんまり強くは見えないし』

『言ってくれるじゃねえか。団長や他の奴らが相手するまでもなく俺ら二人だけで片付けてやるぜ!』



隊長二人の邪魔をしないよう周囲の兵士達が退いていく

ロックスという男の方が剣を抜く一方、もう一人のシャビールという男は早々に森の中に消えてしまった



『お仲間さんどっか行っちゃったけどいいの?』

『あいつはそういう戦い方なんだよ。行くぞ!』



そう言うと男はヴァイオレットに向かって一直線に走ってくる

見たところただ突っ込んできているだけで何かを企んでいるようには感じられなかった

もう一人森の中に消えてしまった人物の気配は周りに人が多すぎるせいで上手く見つけることができない

一先ずは目の前の相手に集中しようと向かって来る相手に対しこちらも接近しようとしたその時、後ろから何かに引っ張られた



『ん?』



脚がまるで地面に固定されてしまったかのように突然動かなくなってしまったので後ろを確認してみると、自身の影から足を掴む手が見えた

その隙を突かれ接近してきていたロックスの攻撃をくらってしまうが、ヴァイオレットの体は剣を弾いた



『ちっ、頑丈な奴だな。見た目は普通の人間のはずなのにどんな体してやがるんだ』

『影の中から来るなんて驚いた。さっきの人の魔法かな?』



恐らくここは遮蔽物がなく使える影も少ないし動きが目立つから森の中に姿を隠したのだろう

いつ攻撃を仕掛けてくるか分からない状況が続くのはヴァイオレット的にも面倒であった



『面倒だなぁ……そうだ、あれを使ってみようかな』



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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