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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
207/342

初めての……

ラット達に偵察をさせ仲間達の居場所を把握したヴァイオレットは敵陣へと向かった

その間に自身の体にノットに作ってもらった装備を装着していく



『実戦でこれを使うのは初めてだね』



コツコツと自身の魔力をこの装備に溜めてきて今全ての装備に魔力がフル充填されている

相手の数がこちらよりも多いのならこれで一掃することもできるだろう

下手な小細工などせず真正面から堂々と歩いていきやがて敵陣地の入口までやってくると、見張りを行っていた兵士達の目にヴァイオレットが留まった



『ん?誰だ貴様は』

『こんな奴いたか?』

『いやまて、こいつは……やはり間違いない。王女様を襲撃した例の犯罪者だ』



兵士達は自分達が探していた人物がいきなり登場して意表を突かれる形となったが、すぐさま武器を構えて警告を行った



『人質を利用してこれから貴様を誘い出そうと思っていたが探す手間が省けたようだ』

『大人しくしていれば手荒な真似はしないでやる。装備品は全て没収だ』



微動だにしないヴァイオレットに対して一人の兵士が装備を脱がせようとヴァイオレットの体に触れようとした瞬間、突如視界が暗闇に包まれた



『はぇ?』



何が起こったかも分からず徐々に意識が遠のいていき、やがて兵士はその場に立ち尽くしてしまった



『お、おい?』



仲間の兵士が声をかけると兵士の兜が亀裂が入る

目の部分から綺麗に兜が割れていきそこから血が吹き出し、その拍子に兵士が力無く倒れた



『ひっ……!き、貴様!何をした!』



兵士の怯えたような声、しかしその声はヴァイオレットに届いておらず別の事を考えていた

これまで魔物しか殺したことがなかったヴァイオレット、魔物は幼い頃から食料確保の為として必要なことだったので特に抵抗もなかったし感謝して血肉としてきた


だが人を殺めるのはワケが違う

自分と同じ種族、同じ言葉を介す者でありただ報復の為だけに殺める

なので覚悟は決めていたもののいざ実行するとなったら尻込みしてしまうのではないかと考えていたが、あっさりと人を殺めてしまった

殺しても罪悪感が湧いてくることもなく、寧ろスッキリしている事に自分でも少し驚いていた

自分のみを狙っていたのなら動けなくする程度で済ませていただろう

しかし彼らは仲間達の命を奪った

竜の逆鱗に触れたらどうなるかをその体に、その魂にしっかり刻み込まなくてはいけない



『貴様……こんな事をしてタダで済むと思うなよ!』

『それはこっちのセリフだよ。手荒な真似はしない?私の仲間をあんな風にしておいてよく言うね。お前ら全員まとめて……殺してやる』



ご拝読いただきありがとうございます!

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ヴァイオレットは怒らせると怖い。どうなるのか気になります! こちらは新作投稿しています。良かったら見てください。
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