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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
206/342

偵察

ガオウから話を聞いたヴァイオレットは敵が退いていった場所をプリローダから聞き、気配を殺しながら接近を試みた

人質が捕らえられていなかったらこんなコソコソとする必要もなく真正面から攻撃をしかけるのだが仲間の命が第一優先

自分のせいでこれ以上犠牲者を出すわけにはいかなかった

その為まずはどこに仲間達が囚われているのかを知る必要があったので、ヴァイオレットは敵に偵察部隊を送り込むことにした



『そういうわけだから危険だけどよろしくね』

『お任せくださいッチュ!』



偵察の任を任せた彼らはタイニーラット族、手のひらに乗るサイズの小さな鼠の一族である

この者達であればちょっとした隙間でも通り抜けることができ、敵に見つかることなく捕らえられている仲間達を見つけ出すことができるだろう

ラット達が偵察から帰ってくるの待っている間、ヴァイオレットは遠くから敵の正体を突き止めようと動いた

巡回している敵の兵士に見つからないよう陣地が目視できる場所まで近づいていく

兵士達の装備を見ているとどこか見覚えがあるものだった

嫌な予感がしつつも森の中を進んでいるとやがて敵の陣地が見える場所に辿り着く

陣地をグルっと囲むように陣幕が張られておりその中に旗のようなものを発見した

その旗を見てヴァイオレットは確信した。ここに来ている者達は王都から来た兵士達で間違いない

どうやって海のルートを使わずにここまで来たのかは分からないが王都の兵士達であれば自分を探していたというのにも説明がつく



『エリザちゃん達……上手くいかなかったのかな。いや、そんなこともうどうでもいっか』



エリザ達が上手くいっていたにせよ上手くいかなったにせよもう後戻りできないところまできてしまっているのだから

相手が何人いようと関係ない。仲間達が傷つけられた時点でヴァイオレットの覚悟はもう決まっていた

二フリート達がいればもっと楽に事は進んだだろうがいないものに期待するわけにはいかないしルージュ以外の竜が現れたら相手も動揺して何をしてくるか分からない

それなら一人で出向いた方が狙いが集中して分かりやすいだろう

ヴァイオレットが突入することを考えていると、偵察に向かわせていたラット達が戻ってきた



『ヴァイオレット様』

『あ、おかえり。見つかった?』

『はい見つけましたッチュ。捕らえられている仲間は全部で15人、皆生きてますがその全員が戦えない子供や女性でチュ』

『場所は?』

『ちょうど陣のど真ん中でチュ』

『そっかありがとう、あともう一つだけ頼まれてくないかな?』

『お任せあれ!』



ラット達に頼み事をした後はいよいよヴァイオレットが動き出す決意をする



『じゃあ……始めよっか』



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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