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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
竜魔決戦編
196/342

想像以上の反響

紙を作り上げたヴァイオレットはその紙を使いある遊び道具を作った

普通の紙よりもほんの少し厚めに作ってもらい、それを同一の大きさで数十枚用意する

用意した紙に四種類のマークと13までの数字をそれぞれ書いていき最後の一枚だけ他とは違う絵を描く



『出来た!トランプの完成!』

『とらんぷ……?』



ヴァイオレットが娯楽として考えたのはトランプ

王都にいた時これを使って遊んでいる子供達を見たことがあり、これならここの子供達も気に入ってくれるのではないかと思い製作するに至った

シオリの世界でも全員一度は遊んだことがあるほどポピュラーな遊びで、これ一つで色々な遊び方ができるらしい

完成したトランプを持ってヴァイオレットは早速子供達を集めて遊んでみてもらうことにした



『ヴァイオレット様、これどうやって遊ぶの?』

『そうだねぇじゃあ簡単なやつからやってみようか』



子供達に四人一組になってもらいカードをシャッフル、均等に配っていき同じ数字のカードが手元に無くなるまで捨てていってからゲームスタート

ヴァイオレットが子供達にやらせているのはババ抜きで順番に隣の相手からカードを引いていき同じ数字のカードが揃ったら手札から捨てていく

それをどんどん行っていき最後にジョーカーを持っていた人の負け

シオリ曰くシンプルなルールで老若男女誰でもできる簡単なゲームのようだ

実際にやらせてみて子供達もすぐルールを把握し遊ぶことができた

子供達がどんな反応してくれるか暫く様子を見ていたが皆思いの外のめり込んでいた



『あー!負けたー!』

『ヴァイオレット様これ面白いね!ねぇもっかいやろう!』

『次僕!僕やりたい!』

『よかったー楽しんでもらえたみたいで』



子供達の笑顔をみることができて気に入ってもらえるか不安だったヴァイオレットは胸を撫で下ろす

安堵していると横から大人達が声をかけてくる



『あのーヴァイオレット様……それって私達の分もないでしょうか?』

『え?あーごめんね。まだ子供達の分しか作れてないんだ』

『そ、そうですか……』



ないと分かると露骨に残念がる大人達、どうやら子供達が楽しく遊んでいるのを見て作業を止めて観戦していたみたいだ

そうと分かれば急いで追加生産。ノーム達は一度やり方を覚えればコツを掴んでくれるので、最初よりも作業効率が上がってあっという間に100セットを追加で作ってくれた

そしてトランプは瞬く間に大人も子供も遊べる娯楽として広まった



『まさかここまでハマってくれるとは……作った甲斐があったね』



生み出した娯楽によって前よりも一層明るくなったカラミティを見て、いつまでもこの光景が続けばいいなと思うヴァイオレットであった



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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