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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
186/342

最も親しかった人

食事を終えたエリザ達は用意してもらった家を使わせてもらい体を休めることに



『はぁ、久しぶりにゆっくりできますね。家具も揃っててお部屋も綺麗ですしここなら快適に過ごせそう』

『ご飯も美味しかったですね。魔物の肉があんな美味しかったなんて……あれ?そういえばミリアーナさんとミーシャさんの姿がありませんが』

『ミリアーナさんはヴァイオレットさんと一緒に一度里に帰ると言ってました。積もる話もあるでしょうから今日はあちらで一夜を過ごすでしょうね。ミーシャさんはお手洗いに行くと言っていましたが……随分と長いですね』

『ミーシャさん……ヴァイオレットさんが私達のところに戻ってきた時から殆ど話してなかったですけど大丈夫でしょうか』

『ミーシャさんはこの中で一番ヴァイオレットさんと付き合いが長いですし色々あるんでしょう。いつまでも引きずるようなタイプではないでしょうし私達は見守っていましょう』



エリザ達が部屋で休息を取っている中、ヴァイオレット達はエルフの里に到着しミリアーナは家族との再会を果たした



『父さん!母さん!』

『ミリアーナ!帰ってきたんだな』



久しぶりの再会に両者が抱き締め合う

カラミティに来る前ミリアーナと出会った経緯はエリザ達から聞かせてもらっている

他者が話すことでもないしできれば隠しておきたい事だろうから、再会の邪魔をせずにヴァイオレットはひっそりとカラミティに戻ることにした

一人とぼとぼとカラミティへと帰るヴァイオレット、その道中で誰かが待ち伏せている気配を感じた



『誰?』

『……私よ』

『み、ミーシャちゃん……』



ヴァイオレットを待ち伏せしていたのはミーシャ

エリザ達にはお手洗いに行くと伝えたが、ミリアーナとヴァイオレットが二人で歩いているところを見かけてコッソリとついていっていた

対するヴァイオレットは突然目の前にミーシャが現れたことに困惑する

エリザ達とは喋れるようにはなったがミーシャとはあれ以来一度も口を聞いていない

話しかけるにも拒絶したのはこちらなので上手くタイミングを掴むことができず、ミーシャの方から話しかけてくるのを待っていた

両者の間に長い沈黙が流れる

そしてその長い沈黙を破ったのはミーシャだった



『話しがあるの。少しでいいから聞いてくれないかしら』

『……うん、分かった。家に戻るまでの間だけだったら』

『ありがとう』



了承を得たミーシャは先を行くヴァイオレットの少し後ろを歩く

これからするであろう会話の内容は大方予想はつく

あの時のように鼓動が早くなりそうなのをなんとか落ち着かせ、ヴァイオレットはミーシャと共に森の中へと消えていった



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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