選択
ヴァイオレットと久しぶりの再会を果たすも拒絶されまともに話すことができなかった
その後ヴァイオレット達が飛び去った方角を追おうとしたが、暗くなってしまい途中で断念した
食事をしている間も空気は重く、エリザ達の間に長い沈黙が流れた
『……』
『……あ、あの……』
始めに沈黙を破ったのはシェリア、シェリアが喋るとエリザ、ミーシャ、ミリアーナ三人の視線がシェリアに集まった
『え、えっと……これからどうしますか?』
『……どうって?』
『……このままヴァイオレットさんを追うのかどうか……』
『シェリアさんはどうしたいですか?』
『わ、私は……ヴァイオレットさんが怒ってる理由が知りたいです。でもこのまま進んでもヴァイオレットさんが私達と話をしてくれるのかどうか……』
シェリアが自分の気持ちを吐露する
それを聞いてミーシャが口を開く
『私はこのままヴァイオレットを追うわ。あんなこと言ってたけど本当に私には全く身に覚えがないし……ヴァイオレットに何があったのか話をしないと気が済まない。話をしてくれないっていうんなら話をしてくれるまで追いかけるわ』
『私もミーシャさんと同じ意見です。ヴァイオレットさんをあそこまで言わせる何かがきっとあったはずです。それになによりミリアーナさんの件がまだ解決していませんし』
ヴァイオレットと話す時間があまりにも短すぎてミリアーナの事を話しそびれてしまった
その件についてエリザはミリアーナに謝罪した
『ミリアーナさんすみません、事情を話せてたらミリアーナさんだけでも連れて行ってもらえたかもしれないのに』
『いえ、私だけ帰れることができても意味がありませんので。私はエリザ様に……皆さんに最後までちゃんと協力するつもりです。それが私にできるここまで連れてきてくれたことに対しての恩返しですので』
『ありがとうございます』
『じゃあ満場一致で追跡は続行っていうことでいいわね』
『は、はい!……ってあれ?あ、あのそういえばさっきからアレクさんの姿が見えませんが……アレクさんにも一応意見を聞いておいた方が……』
『アレクは魔物がいないか周辺を確認しに行くと言っていましたよ。そろそろ戻ってくると思います。アレクには私の方から話しておきますので』
エリザ達がヴァイオレットの追跡を続行することを決めた一方、周囲の安全確認を行っていたアレクはエリザ達に声が届かない離れた場所で何者かと会話していた
『はい、はい……対象を発見しました。正確な場所を特定次第援軍をお願いします』
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