表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
181/342

拒絶

魔物の群れに襲われているエリザ達を助けたヴァイオレット

シェリアが怪我をしたのを見てつい反射で助けてしまったが、助けた後は我に返りどう接すればいいか戸惑い喋れなくなってしまう

そこにミーシャが近寄ってくる



『本当にここにいた……久しぶりねヴァイオレット』

『ミーシャちゃん……』



蘇るあの時の記憶、それを思い出すと胸が締め付けられるような感覚に陥る

そこへミーシャが更に近寄ってきて触れようとしてきたのでヴァイオレットは反射的にそれを拒んだ



『こ、来ないで!』

『な……ど、どうしたのよヴァイオレット』



拒まれたミーシャは一体どうしたのかといった表情で見つめてくる

その様子を見てヴァイオレットは素っ気なくミーシャに接した



『こんなところまで何しにきたの……?』

『なにって……決まってるでしょ。あんたを探しに……』

『私なんか友達でもないのに……?』



ヴァイオレットの言葉をミーシャは全く理解することができなかった

ミーシャがヴァイオレットと最後に言葉を交わしたのは魔闘大会の時で、そんな態度を取られる覚えなど微塵もない

鬱陶しいくらい付き纏ってきていたヴァイオレットの変貌に今度はミーシャが戸惑いを見せた



『何言ってるのヴァイオレット……?』

『それはこっちのセリフだよ。先にもう友達じゃないって言ってきたのはそっちでしょ……』

『ちょっと待って、私があなたに……?何の事を言っているのかサッパリ分からないんだけど』



身に覚えがないミーシャはヴァイオレットにそう言い放つが、あの事をなかったかのように話しているのを見てヴァイオレットは語気を強めた



『ふざけないでよ!私がどれだけ傷ついたと思ってるの!?』

『落ち着いて下さいヴァイオレットさん』

『エリザちゃん……』



ヴァイオレットは確認することができなかったエリザの安否をこの目で見ることができ昂っていた感情をどうにか落ち着かせるが、それでもこれ以上この場にいたら酷い言葉を言ってしまいそうだったのでエリザ達の元を離れることにした



『ここまで来てくれて悪いけど私はここで皆と暮らしていくことに決めたから』

『ここにって……それに皆と暮らすってどういうことですか?』

『そのままの意味だよ。とにかくこれ以上皆と話すこともないし戻る気もないから……だからもう帰っていいよ』

『ヴァ、ヴァイオレットさん……』

『ちょっと待ちなさいよ!』



話を無理矢理終わらせ去ろうとするヴァイオレットをミーシャが引き止めようとしてくるが、その間にルージュが割って入り威嚇する



『これ以上ヴァイオレットを苦しませるなら僕が許さないぞ』

『っ……!』



ルージュの威圧にそれ以上動けなくなるミーシャ

ヴァイオレットはそれを横目にルージュに乗りエリザ達の元を去った



ご拝読いただきありがとうございます!

ブクマ、評価感想等々頂けると励みになります

隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ