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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
168/342

撤退

クラーケン。海に生息する魔物の中で一二を争う大きさであり八本の触手を持つ魔物

エリザ達が乗っている船が大きく傾いた原因はこのクラーケンの触手で突かれていたからだ

クラーケンは海中から姿を現した後様子を窺うように大きな目で船を凝視したまま静止していた

それを見て先に行動を起こしたのは船長だった



『あんなのに襲われでもしたらこんな船なんて一瞬で沈められてちまう!一旦引き返すぞ!』

『そんな……目的地はもうすぐ目の前だというのに』

『あんたらがどんな目的であそこに行きたいのか知らないが自分達の命の方が大事なんでな。理由はよく分からないがあいつはこちらを襲ってくる気はないようだ。これ以上奴を刺激する前に港に戻るぞ』



目的地へ向かうにはクラーケンの横を通り過ぎて行かなくていけない。その行為は竜の巣を無防備な状態で通過しようとしているのと同義

たとえ軍艦を動かしたとしても傷をつけられるか分からないような相手にその危険を冒すのは得策ではない

船員達を危険に晒す訳にはいかないので船長の判断は正しい

船はクラーケンの前で大きく旋回、来た道を戻ることに。その間もクラーケンは攻撃をしてくることもなく遠ざかっていく船を静観しているだけだった

予想外の魔物の登場により引き返す結果となってしまったエリザ達、港に戻ってくると早速話し合いが行われた



『ど、どうしましょう……あんな巨大な魔物どうやって相手にすれば……』

『あれと戦うのは無謀ね。陸地ならまだしも相手は海の中を自由に動ける相手、それに対してこったは船が壊された瞬間終わり。どう戦うかよりもどう避けるか考えた方がいいと思うわ』

『少しすればあそこから離れてくれたりしませんかね……ミリアーナさん、以前こちらに来た頃からクラーケンはいたんでしょうか?』

『私の時はあんなのはいませんでした』

『ん?どうしてミリアーナにそんな事聞くの?』



ミーシャの問いにエリザはミリアーナと船で話した事を三人にも話した



『そうだったの、良かったじゃない故郷に帰れることができて。まぁその前におっきな壁があるけど』

『い、行かなくちゃいけない理由が一つ増えましたね』

『ミリアーナさんが帰れるよう僕達も協力しますよ』

『皆さん……ありがとうございます』



その後エリザ達は大陸に向かう為クラーケンの対策を考えた

倒すことは不可能というのを前提に様々な作戦を立てる

だが今回船に出してくれた船長達にはクラーケンがいると分かってて船を出すのは無理と言われてしまった

けれど彼等を責めることは出来ない

エリザ達は再び船を出してくれる人を探すこととなった



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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