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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
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各地帯の視察 3

ダイロス達の元で一晩過ごしたヴァイオレット達は最後に寒冷地帯へとやって来た



『さむぅ……私こんな寒いところ初めてだよ』

『ボクなんだか眠くなってきた……』

『わー!寝ちゃダメだよルージュ!』



降り積もる雪の中寒さに弱いルージュを抱えながら目的地に向かっていると、白い景色が広がっている中に大きな雪だるまのようなものがこちらに近づいてくる

目を凝らしてみるとそれは雪だるまではなくイエティ達だった



『大丈夫でゲスかヴァイオレット様』

『ゲス……?あぁ迎えに来てくれたんだ……とりあえず寒さを凌げる場所に案内してもらっていいかな』

『了解でゲス』



イエティ族族長のイエスタに案内してもらいヴァイオレット達は地下洞窟へと避難、火をおこし温かい飲み物を作って体を芯から暖めてようやく動けるようになったところで視察を始めた



『任せていたやつはどこにあるの?』

『あぁ、それはこちらで育てているでゲス』



イエスタに連れられてやってきたのは地下洞窟の最奥、そこには広大な地底湖が存在していた

この寒冷地帯ではこの地底湖で魚の養殖を任せている。サケのような見た目をした魚、これはヴァイオレットがガリア達と育てていた魚達でこちらにわざわざ移動してきた

ずっと森林地帯で育てていたのだが中々卵を産まず繁殖することができなかったので、環境を変えて育ててみることにしたのだ

いきなり全部を移動させてダメだったら元も子もないので最初は十匹ちょっとだけで試している

地底湖の水は透き通っていて連れてきた魚達以外の存在は確認されていない。それと水温は川と比べて大分低い。これが魚達にどう影響するか

ヴァイオレット達は卵を産んでないかイエティ達が地底湖に架けてくれた橋を歩き回って探してみた



『んー流石にそんな都合よくは卵は産んでないか……』

『あっヴァイオレットあそこ見てみて』

『ん?あっ!卵産んでる!』

『あのちっちゃいつぶつぶの塊のことでゲスか?』



湖の底に沈んでいる紅い玉の集まり。間違いなく卵だ

せっかく産んだ卵を誤って食べないようその卵達を回収、魚達がいる地底湖の場所とはまた別の場所で管理を行う

この調子で無事に卵が孵り成魚になることができたら残っている魚達もここに連れてくることができそうだ

満足いく結果を見ることができたヴァイオレットは雪が止んだこともあり森林地帯へ帰ることにした



『ありがとう、引き続きよろしくね』

『ゲス』

『よしじゃあ行こう……ん?』



ルージュに乗って帰ろうとしてふと空を見ると上空に虹のようなものが出ていた

それはとても幻想的で自然と目が奪われ動きも止まってしまった



『凄いなにあれ……虹みたいなのが出てるよ』

『あれはオーロラって言うんだよ。綺麗だねぇ』



どこの地帯も特に大きな問題もなく着々と開拓が進んでいる

最後にいいものも見ることができヴァイオレット達は上機嫌でカラミティへと帰っていった



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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