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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
159/342

決意

夜、ヴァイオレットは一人でガルディアス達が連れてきた族長達の申し入れを受けるか頭を悩ませた

始めは冤罪事件のほとぼりが冷めるまでここにいようと思っていただけなのにいつの間にかこの大陸を統べる者に君臨しようとしている



『うーん、どうしようかなぁ……』



流石に規模が大きすぎるし一度その座についたらそう簡単には引き返せなくなる

周りに相談してもきっと殆どがやって欲しいという意見で余計断りずらい空気になるに違いない

こういう時気兼ねなく相談することができる相手はヴァイオレットには一人しかいなかった



『ねぇシオリはどう思う?』

(さぁ?あなたの好きなようにすればいいじゃない)

『そんな冷たいこと言わないでさぁ』

(だってあなたの中ではもうどうしたいかなんて殆ど決まってるでしょ。あなたの心の中にいる私には筒抜けなんだから)



その言葉を聞きヴァイオレットはドキッとする

確かにヴァイオレットの中にはもうこの大陸が出ていくという考えは無くなっていて、仲間達の希望通りこの大陸で一番になるのもいいかもしれないなんてことを思っていた

面倒な事はガリア達も協力してくれるしその他にも助けてくれる仲間が大勢いるのだからきっとなんとかなるはずだ

だがこの大陸を統べるというのなら当然責任が伴ってくる。大陸を統べるとなるとより大きい責任が発生するだろう

ヴァイオレットは相談といってただシオリに後押しして欲しかっただけだった



『分かってるならもっとやる気にさせるような言葉をくれてもいいんじゃない?』

(私そういうの得意じゃないし)

『もう……』

(まぁ……一つ言わせてもらうならあなたがどんな道を選んでもあなたの仲間達なら応援してくれるんじゃない?)

『シオリ……』

(それにここを出てっても行くところがないしね。戻ったところでまた大罪人として追われる羽目になるだけよ。それならいっそのことこの大陸の女王になっちゃった方が面白いかもよ)



淡々と言い放つシオリの言葉を受けてヴァイオレットは再度逡巡する

いい加減な気持ちで受けることはできないので必死に悩み、悩んだ挙句に決めた答えは結局最初と変わらなかった



『よし決めた!私やってみるよ』

(そう、まぁ頑張りなさい。見守るくらいのことはしてあげるから)

『明日皆を集めて報告しなくちゃね。ハァ、決心したらお腹空いてきちゃったな。私もご飯食べてこようっと』



大陸を統べる王になることを決めたヴァイオレット。その先にどんな事が待ち受けているか想像もつかないが、仲間達がいればきっと乗り越えていけるだろう


ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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