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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
153/342

竜対竜

ヴァイオレットの代わりにガルディアスと戦うことを望んだルージュは元の大きさに戻り戦いに備えた

ルージュも最初の頃に比べて大分大きくなったが、それでもガルディアスの方が二回りは大きい

大きい方が強いというわけでは決してないが、ガルディアスとルージュとでは単純に生きてきた年数が違う

それは対峙しているルージュが一番感じているだろう



『頑張れールージュ!』



それでもヴァイオレットはルージュが勝つことを信じ少しでも力になればと声を大にして応援する



『おい小僧一つルールを設けてやる』

『なに?』

『普通にやっても俺が勝つのは目に見えているからな。だから交互に竜の息吹を相手にくらわせていきどちらかが先に倒れたら負けっていうのはどうだ?勿論防御もなし、避けても負けだ』

『……分かった、それでいいよ』



小細工など出来ない純粋な力と耐久力を比べる勝負。ルージュの方が不利かと思ったが本人はそれを了承、互いに一定の距離まで離れたところで止まり向かい合う



『先手は譲ってやる。どこからでもかかってこい』

『そう、最初の一撃で倒れても知らない……よ!』



余裕な態度で先手を譲ってきたガルディアスに向けてルージュが竜の息吹を放った。ルージュの息吹は前よりも威力が上がっていてそこら辺の魔物であれば軽く一撃で葬れるまでになっていた

そんな威力の息吹がガルディアスの体に直撃するが、軽い焼け跡のようなものがついただけでさほど大きなダメージにはなっていなかった



『ふん、まぁまぁだがまだまだ生温い息吹だな』

『ぐぬぬ……!』

『次は俺の番だな。本当の竜の息吹というものを食らわせてやる』



後攻のガルディアスが息吹の体勢に入りそれを見て身構えるルージュ

ガルディアスの放つ息吹は先程のルージュの息吹の倍はあるであろう巨大な息吹で、一瞬にしてルージュを飲み込んだ



『ルージュ!』



あれを防御なしにまともにくらって立っていられるのはかなり厳しい。ルージュの安否を心配するヴァイオレットだったが、ルージュはその場に立って耐え切っていた



『ふぅふぅ……』

『ほぉ、一撃目は耐えたか。思ったよりやるじゃないか』

『ふんっ!これくらいなんてことないもんね!』

『言ってくれるな小僧。だがいつまで虚勢を張ることができるかな?』

『勝つのは僕だよ!』



一撃のダメージは完全にガルディアスに軍配が上がる。だけど気持ちではルージュは負けていない

本当であれば今すぐにでも助けに入りたいヴァイオレットだったが、始まる前のルージュの覚悟を見た後では勝つことを祈り見守ることしかできなかった



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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