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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
152/342

代役

『俺は納得できんな。親父殿が負けたと聞いてどんな者かと思って見にきたらこんな人間風情に負けたとは……親父殿も落ちぶれたものだな』

『貴様はそう言うだろうと思っていたわガルディアス』



ガルディアスという竜はエイスやジャニアスと比べて大きく体格だけでいえば二フリートと遜色がない

ガルディアスはヴァイオレットの方に向き直るとこう続けた



『おい人間、俺を下につかせたいというのなら俺と戦って勝ってみせるんだな』



似たような展開に流石親子だなと思うヴァイオレット

別に既に二フリートやルージュがいる上にエイスとジャニアスという二体の竜も加わってくれたのでこちらとしては無理強いをする気は毛頭ないが、このまま見下されたままというのも癪に障った



(戦うのはいいんだけどでもこの竜、二フリートより絶対強くないと思うんだけどなぁ)



二フリート対峙した時はもっと圧を感じたがこのガルディアスからは感じられない

勿論相手は竜なので弱いわけがないのだが、比較するとどうしても見劣りしているように思えてしまう



『どうした、さっさと答えろ』

『んー、分かった。じゃあ相手してあげ……』

『待ってヴァイオレット』

『ルージュ?』



ガルディアスの相手をしてやろうとしたところにルージュが止めに入ってきた

普段とは様子が違うルージュはヴァイオレットに向けてこう言い放った



『ここは僕に戦わせて。こいつの相手は僕で十分さ』

『なんだと?』



ルージュの言葉にドスの効いた声を発し顔をヒクつかせるガルディアス

まさかの展開にヴァイオレットもルージュに再度確認をとった



『ルージュ、本当に戦うの?』

『うん、ヴァイオレットと二フリートの戦いを見て僕ももっと強くなりたいって思ったんだ。その為には強い相手と戦わなきゃダメなんだよ』



確かにヴァイオレットも二フリートと戦ったことで止まっていた成長が再び動き出したのは実感していた。ルージュもそれをしようてしているようだ

ヴァイオレットからすればただ一緒にいてくれるだけ十分なのだが、ルージュの意志が既に決まっているのが言葉から伝わってきて止める気にはなれなかった



『分かった。ルージュがそう言うんなら私は構わないよ。というわけなんだけどそっちはどう?』

『いいだろう軽く捻り潰してやる。この小僧を倒したら次は貴様の番だから覚悟しておくんだな』

『僕がお前を倒すんだからそうはさせないよ』



斯くしてルージュとガルディアスの戦いが行われることとなった

心配する気持ちもあるヴァイオレットだが、竜同士の戦いを見るのは意外にもこれが初となるのでどういう戦いになるのか少し心が躍っていた



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿で最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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