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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
144/342

町の名前

ヴァイオレットの自宅は他の家よりも一際大きく作られていてとても立派になっていた

ノーム達の素晴らしい腕によって家具まで取り揃えられていて何も言うことはなかった

一晩ゆっくり休んだ後ヴァイオレットは町の中をゆっくり見て回ることにした



『いやぁ本当立派になったねぇ……ん?あそこの家から煙が上がってる!』



火事かと思い慌てて煙が上がっている方へと向かう

しかしそれは火事ではなく煙突から出ていた煙で、中では何かを打ちつけているような音が聞こえてきた

何をしているのかと家の中を覗いてみるとそこではノーム達が作業をしていた



『何をしているの?ここは?』

『ヴァイオレット殿、ここは皆の武器や防具になる物を作る為の工房です。ここを攻撃してくる相手が現れた時の為に色々作っておこうと思いましてな』

『へぇー装備を作ってるのかぁ』



家だけでなく工房まで出来ていたなんて。ノーム達が以前いた住処には鉱石がたくさん採れる場所があるらしく、その鉱石を使えば丈夫な武器が作れるとの事で今は交代制で鉱石を掘りに行っているらしい

亜人族の基礎能力に装備が加われば町の戦力は大幅に向上するはずだ

しかし装備の製造には時間がかかるし人数が多いので全員に行き渡るには時間がかかることだろう

希望する者がいれば職人を目指して

人口も増え文明レベルも徐々に上がっていく町、そのうちここを中心に更に規模を広げていくかもしれない

それならばとヴァイオレットはあることを思いつき作業をしている者以外の皆を集めることにした



『なんだ?何をするんだ?』

『さぁ?』

『えー皆に集まってもらったのには理由がありまして、それはこの町に名前を決めようと思ったからです。ここにいる皆でそれぞれこれだ!って思った名前があったら遠慮なく言ってってねー』

『俺達の町の名前か……そういえば考えてなかったな』



それから皆各々思い思いにこの町に良さそうな名前をあげていく。だがどれもピンとくるものはなく町の名前を決めるのには時間を要した



『うーん中々決まらないなぁ。せっかく皆が頑張って作ってくれた町だからいい名前をつけてあげたいんだけど……』

『帰っていたのか主よ』

『あっ、二フリート。どこに行ってたの?』

『相も変わらず荷運びをさせられていたのだ。全く、いいように使いおってからに』

『それよりちょうどよかったよ。今町の名前を皆で考えているところだったんだけど中々決まらなくてさ。何かいい案はない?』



荷運びから帰ってきた二フリートにも意見を聞いてみると二フリートはこう返してきた



『なんだそんなものに時間をかけていたのか。町の名前なんて主の名からとったカラミティでいいだろう』

『えっ?いやいくらなんでもそんな適当じゃ他の皆が……』

『カラミティ……確かに長であるヴァイオレット様の町に相応しい名前だ!』



他の人達からも次々と賛成の声が上がる。ヴァイオレットからしたら自分の名が町の名前になるなんて気恥ずかしいかったが、こうなってしまったらもうどうすることもできない



『よし……じゃあ今日からこの町の名前はカラミティだよ。これからこの町をもっと発展していこー!』

『『おー!』』

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[良い点] 良い町で見事です!!
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