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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
142/342

契約完了

シオリとの対話を終えるとヴァイオレットは現実の世界へと帰ってきた



『おっ、無事に目が覚めたみたいだね』

『そうみたい』

『いやぁ凄かったよ。寝てる間あなた達の魂がどうなるのか見させてもらったけど急にもみくちゃになって暴れ出すんだもの』

『そっちからはそんな風に見えてたんだ……』

『ちゃんと魔力の核も一つに統合できたみたいだしこれで私と契約することができるわよ』



自分では何が変わったのかはよく分からないが、どうやら上手くいったみたいだ



『ん?一つにって事はシオリ……もう一つの人格はどうなったの!?』

『そこまでは知らないわよ。あなたが何を見て話したのか分からないけど消えたんじゃないの?』

『そんな……』



あんな事を言っていたのにどこかへ行ってしまうなんて……

せっかく仲良くなれそうだったのにもう会えないのかと落ち込み項垂れていると突然頭の中に声が聞こえてくる



(安心しなさい。私はここにいるわ)

『うわっ!ビックリした!』

『うわっ!なによもう!いきなり大声出さないでよ!』



ヴァイオレットに声をかけてきたのは消えてしまったと思っていたシオリ

どうやらヴァイオレットとの魂と一つになっただけでシオリ自体へ消滅したわけではないらしい



(消えたんじゃなくてよかったよ)

(無理矢理引き戻したのはあなたでしょ)

(そういえばずっと気になってたんだけど私が見た記憶の時はもっと大人しそうな感じだったのに今は随分雰囲気が変わってるね)

(そりゃあ色々あったからね。雰囲気の一つや二つ変わるわよ)



何はともあれまたシオリの声が聞くことができてヴァイオレットは心から安堵した

そこにほったらかしにしていた精霊が痺れを切らしたようで話しかけてきた



『さっきから何一人でブツブツ言ってるのかしら。試練は終わったんだから私と契約するなら早くしてほしいんだけど。あんまり待たせるなら帰るわよ』

『あっごめんね、勿論契約させてもらうよ。元からそのつもりだったんだし』

『あらそう?ならこの私、シルフィーナがあなたと契約してあげるわ』



そう言うとシルフィーナはヴァイオレットの元までやってきて頬に口づけをしてきた



『はい、これで契約は完了よ』

『これで終わり?』

『契約の仕方なんて適当でいいのよ適当で。これからは私の事はシルフって呼んでね』

『分かったよ、よろしくねシルフ。さっ皆が待ってるし戻ろっか』



紆余曲折を経て当初の目的を果たすことが出来たヴァイオレットは仲間達が待つ村へと帰った

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