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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
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再び夢の中へ

『はぁはぁ……終わったぁ』

『やったねヴァイオレット!最後の凄かったよ!』

『すげぇな、まさか本当にあの竜を倒しちまうなんて』



これだけ全力で戦ったのはいつぶりだろうか。体内の魔力はスッカラカンでもう立っているのもやっとな状態

本当にギリギリだった。ムキになって真正面から戦ってくれたお陰でどうにか勝つことができたが、守りに徹して粘られていたら負けていたのはこちらだっただろう

あれで全盛期の力を失っている状態なのだから父親の背中はまだまだ遠いということだ

この後人狼族達の安否を確認し二フリートが目覚めたら……色々やることがあり体を動かそうとするが、そこでヴァイオレットの視界が暗くなっていき遂に立つことさえできなくなってしまった



『ごめん、ちょっと限界みたいだからあとは頼む……ね』

『あ!ヴァイオレット!』



最後にその言葉を残し魔力を使い果たしたヴァイオレットは気を失ってしまった

深い深い眠りについたヴァイオレット、そこでまた例の夢が始まった



『どうしたの?シオリさん、元気なさそうだけど』

『あ、なんでもないです。ありがとうございますカエデさん』



この前とはまた場面が変わり今度は別の服を着て前とは学校に通っているシオリが現れた

その横を同じ服を着て歩いているもう一人の女性は見た事がないが、集団で虐めてきていたあの女性達とは一緒ではないようだ

一緒に登校しているところを見るに友達ができたのだろうか



『顔を見たら分かるわ、随分と疲れているみたいだし隈も凄いわ』

『ご、ごめんなさい』

『気にしないで、私達知り合ってまだ日は浅いけどシオリさんは高校で初めて出来ただしもっと仲良くなりたいから。だから何か困ってる事とか悩み事とかあったら遠慮なく話してね』

『カエデさん……実は数週間位前にお母さんが過労で倒れちゃって……私の家お金ないからお母さんの分までバイト増やしてお金稼がないといけないんです。だから最近眠れてなくて……』



前の夢で体が弱いと言っていたシオリの母親の体調が良くないらしい

それで母親の分まで仕事を増やしてどうにかギリギリの生活を送っているようだがそれもかなりキツイ様子

このままではシオリが倒れてしまうのも時間の問題だろう



『そうだったの……大変だったのね。私なんかじゃ大して力になれないかもしれないけどできることが言ってね』

『ありがとうございます。そう言ってくれるだけで十分です』

『よし決めた!私もシオリさんと同じところでバイトをするわ!それで少しだけど援助する!』

『えぇ!?そんな事してもらわなくて大丈夫ですよ!』



新しくできた友達はシオリの事を気にかけてくれるいい友達のようだ

母親のことは心配だがこの分ならシオリも乗り越えることができるかもしれない

そこで今回の夢の終わりがやって来る。この人物の夢を見始めてからというものずっと不幸な場面しか見れなかったがようやく良い終わり方で目覚めることができそうだ

そう思えるような光景だったのに名瀬かカエデという女性を見るとヴァイオレットの心はざわついていた



ご拝読いただきありがとうございます!

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