表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
128/342

魔力全解放

ヴァイオレットの魔力は生まれた頃から現在に至るまで上がり続けており、既に常人では耐えることのできない領域に達している

自分でここまでが限界だと思っていても実際には余力を残していることが殆どで、もうどれ程の魔力を保有しているか自分でも分かっていない状態

そんな膨大な魔力を普段から暴走しないようにコントロールしながら魔法を使っていたヴァイオレットだが、今目の前にいる相手にはこれまで通り戦っていても勝てないと悟りその魔力操作を意図的にやめることにした

ヴァイオレットは内に秘めていた魔力を敢えて全解放することでとてつもない力を発揮することができる

以前イグニスに一度だけその力を見せたことがあったが、イグニス曰く一時的にだが竜の力にも匹敵すると評されたことがある程の技



魔力全開放(オーバードライブ)!』

『聞いたことのない技だな。魔力が上がっていっているな。しかしなんだこの膨大な魔力量は……貴様本当に人間か?』

『ただの人間じゃないよ。最強の竜イグニス・カラミティアに育てられた人間……ヴァイオレット・カラミティアだよ!』

『……は?』



瞬間、眼前にいたヴァイオレットの姿が消えたと思った時には既に二フリートは宙を舞っていた

先程まで自分がいた場所を見るとそこにはヴァイオレットが。そこで二フリートは反応することすらできずヴァイオレットの魔法を食らい宙へと飛ばされていたことを認識した



『ほぅ、驚いたな。さっきとはまるで動きが違うじゃないか。面白い!もっと我を楽しませろ!』

『悪いけど時間がないからここからは手早く終わらせるよ』



飛ばされただけで大したダメージは入っていない

すぐさま空中で体勢を立て直し余裕を見せてくる二フリートは反撃に移ろうとする

しかしそこでまたヴァイオレットの姿を見失ってしまう

そのヴァイオレットはというと二フリートが体勢を立て直している間に一回の跳躍で二フリートの頭上まで跳び、そしてそこから後頭部目掛けて蹴りをくらわした



『ぬぅ!小賢しい!その程度で我が怯むとでも……ぐはっ!』



空中を高速で蹴る事で疑似飛行を可能にし、目にも止まらぬ速さで空の覇者である竜を相手に一方的に攻撃を与えていく



『馬鹿な、我の目で追えない程の速さだというのか』

『凄いやヴァイオレット!僕なんかより全然速いや!』

『お前さんにはあれが見えてるのか?俺にはサッパリだ……けどあんなに飛ばしていて大丈夫なのか?』



人狼族長が危惧している通りヴァイオレットは全魔力を解放している状態なのですぐに魔力切れが起きて動けなくなる

それ故に超短期決戦で二フリートに勝たなくてはいけない

呼吸することすら忘れ休むことなく攻撃を与え続けるヴァイオレット。一方的に殴り続けられてることでそれまで余裕があった顔に焦りの表情が見え始めた二フリートが吠える



『調子に乗るなよ小娘が!これで終わりにしてやる!』



魔力全解放したことで五感も鋭くなったヴァイオレットは二フリートから嫌な気配を察知し、咄嗟に人狼長から聞いていたあれがくると本能で感じ取った



『くらうがいい!暴食(グラトニア)!』



ご拝読いただきありがとうございます!

ブクマ、評価感想等々頂けると励みになります

隔日投稿していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ