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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
127/342

激突

翡翠の竜との一騎打ちをする為ヴァイオレット達は場所を移すことに

木々がある場所では狭すぎて存分に力を振るうことが出来ないので開けた場所へとやって来た



『ここって木ばっかだと思ったけどこんな場所があったんだね。これなら思う存分戦えそう。そうだ、戦う前にあなたの名前を教えてもらっていいかな』

『我の名は二フリートだ』

『二フリートね、私の名前は……』

『名乗らなくてよい。これから死んでいく者の名など興味はないからな』

『絶対負けないよ。ルージュ、絶対手を出しちゃダメだからね』

『分かったよ』



ヴァイオレットの従魔として共に戦うことを望んでいたルージュだが、二フリートと約束した以上この戦いは一対一で戦わなくては意味がない



『行くよ!』



先に仕掛けたのはヴァイオレット

相手が巨体なのを逆手にとって懐に潜ろうと試みる

しかしその動きを見ても二フリートは動こうとはしなかった



『ふん、小賢しいことを』



二フリートの言葉と共にヴァイオレットの足元が揺れ始めかと思ったら次の瞬間には宙に浮いていた

ヴァイオレットごと周辺の地面を抉り取って空中へと移動、そして抉り取られた地面を二フリートが操って攻撃を浴びせてくる

人の顔位の大きさの岩の雨が全方位から襲ってくるが、それを落下しながら拳で打ち砕いていく



『ふぅ……』

『危ないヴァイオレット!』



ルージュの声が届く頃には二フリートは一瞬でヴァイオレットの頭上まで飛んできて尾を振り下ろしてきていた

咄嗟に頭を守る為に腕を上にあげるも攻撃は直撃、一気に地面へと叩きつけられる



『いたたぁ……はっ!やば!』



間髪入れずに今度は上空から竜の息吹を放つ態勢に入る二フリート

それに対してヴァイオレットも竜の息吹で迎え撃つ



『竜の息吹!』



互いの竜の息吹が衝突する

最初は互角の押し合いが続いているように見えたが、百パーセントの息吹を放つ準備が間に合わなかったのと位置関係の悪さが響き徐々にヴァイオレットが押され始めていく

やがて相手の息吹に完全に押し負けてしまったヴァイオレットは相手の息吹に飲み込まれた



『ヴァイオレット!』

『…………ゲホッゲホッ!ふぅ、危なかった』



ルージュ達の視点では竜の息吹に飲み込まれたかに思われたヴァイオレットだったが、直前で相手の竜の息吹を押し返すのではなく軌道を逸らす方に変えることでなんとか直撃を避けることができた

イグニスにやられて本来の力が出せないとか言っていたがやはり相手は竜、一瞬でも気を緩めれば簡単にやられてしまう

二フリートはまだ人狼族の長が話していた魔法をまだ使ってきていない

こちらを舐めているのかそれとも相手が魔法を使わないと使えないのか。いずれにせよ使ってこないのなら使われる前に相手を倒すべきだ



『多少はやるようだがその程度では我を倒すことなど到底叶わんぞ。なにせ我はまだ無傷なのだからな』

『まだまだこれからだよ。ここからが私の本気だからね』

『ふん、ならその本気とやらを見せてみろ。真正面から受けてやる』



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[良い点] 戦いの行方はどうなるのか。楽しみにしています!
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