表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
120/342

戦闘準備

村に向かって来ているであろう人狼族を迎え撃つ為ヴァイオレット達は準備に取り掛かった

数が多いという人狼族に対抗するには数が劣っているので、村の周辺に罠を仕掛けることにした

小細工はあまり得意ではないヴァイオレットだが、数に物を言わせて自分達が突破されでもしたら村に危害が及ぶ可能性がある

それを防ぐ為の罠なのだが、罠の仕掛け方なんて知らないヴァイオレットは単純な落とし穴程度しか作ることができなかった



『こんな単純な罠に引っかかってくれるかなぁ……そういえば人狼族は数が多いって言ってたけどどれ位いるの?』

『正確な数までは分かりませんが多分千は超えているかと思われます』

『千!?それだけの数となるとかなり厳しいなぁ……』

『とはいえ相手の殆どは自陣にいるでしょうから実際にこちらに向かって来ている数は二、三百程度だと』

『あそっか、全員で向かってくるわけじゃないよね。それくらいの数だったらどうにかなるかも』



しかしそれでも相手の数的有利は変わらない

罠が突破され村に入られそうになった時を考え村の中にいる者達でも応戦できるよう投石用の石を運ばせる

ヴァイオレットが相手が来そうな場所に落とし穴を作っていると、ノーム達が近寄ってきた



『ん?どうしたの?』

『なになに……私達にも罠作りを手伝わせてくれないかと言っています』

『えっ?罠を?気持ちは嬉しいんだけど穴を掘って土を被せるだけだからその必要はないかな』



ガリアに訳して伝えてもらうと、ノーム達は皆で話し出したと思ったら村の中へと走っていった

少しするとノーム達は余っていた木材と蔦の縄を皆で運んできて森の方へ

それで一体何をするのかと見にいってみると、蔦の縄で結んだ木材を木に吊るし蔦を地面より少し浮かした状態で張り始めた

数分程で完成させるとノームの一人がその蔦にわざと引っかかり吊るした木材が落ちてくるという実演をしてみせてくれた



『おぉ!なんかよく分からないけど罠が完成した!ノーム族は器用なんだねぇ』



落下した木材が当たれば相手を無力化させるだけの十分な威力もある

回避されたとしても他にも罠があるかもしれないと自然と足は鈍るだろう

これと落とし穴を仕掛けておけばとりあえずすぐに突破されることはないはず

ヴァイオレットはノーム達にあるだけの木材と蔦を渡して罠作りを任せることにした

これに加えあとはイグニスの爪で相手を威圧する。これまでと同じような効果を発揮してくれれば全員でないにしても数を減らすことくらいはできるはずだ


そうして人狼族を迎え撃つ準備が着々と進められていき、終える頃には辺りはすっかり暗くなってしまった

相手は夜目も利く為夜に襲ってくることも十分に考えられたので交代で見張りを行うことに

段々と夜が更けっていき今日の襲撃はないかと思ったその時、村から少し離れた場所で突然上空に炎の柱が現れた

それは上空からの偵察を任せていたルージュの竜の息吹による敵発見の合図だった



『来たみたいだね。よし、皆行くよ』

『『おぉ!』』



ご拝読いただきありがとうございます!

ブクマ、評価感想等々頂けると励みになります

隔日投稿していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 人狼族との戦いはどうなるか。楽しみにしています!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ