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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
111/342

王都の動き

ヴァイオレットがユーレシカ大陸で他種族との出会いを果たしていた一方で、王都シャンデラでは指名手配されているヴァイオレットの捜索が続けられていた

周辺の街や村に駐在している兵士によって虱潰しに捜索が行われていたが、現在に至るまで目撃情報が一つも上がらない状況に国王アレクサンドロスは苛立ちを募らせていた



『王都近辺は徹底的に調べ上げたはず。なのにどうして全く情報が入ってこないのだ』

『申し訳ありません。現在捜索規模を広げ森林に存在する集落などにも兵を派遣して捜索に当たらせています。しかし相手は竜を使役しており空からの移動もできる為発見は容易ではないかと……』

『今は生死不問で捕らえた際懸賞金を支払うようになっていたな。今後は有力な情報を提供した者にも報酬を出すよう伝えるのだ。どんな手を使ってでも必ず見つけ出せ。放置しておくのはこの国の危機を放置しているも同然なのだからな。そういえば魔法騎士団団長のミュゼルはどうした?あの者は確か追跡の魔法が使えたはずだが』

『それがミュゼル団長は容疑者を捕らえる前に別の任務に行ったそうなのですが王都にはまだ帰還しておらず……至急帰還するようにと任務地に手紙を送りはしましたが』

『普段好き勝手やらせているのだからこういう時位役に立って欲しいものだがな。全く、奴はあの短時間で一体どこまで逃げたというのだ』



未だ発見できないヴァイオレットを見つけるべく地図を広げ捜索指示を任せている部隊長と共に捜索範囲を広げると共に潜伏しやすそうな場所を絞り兵の派遣を考えていると、部屋の外が少しザワつきだした

何事かと外の様子に耳を傾けているとアレクサンドロスらがいる部屋の扉が勢いよく開かれる

扉の先に現れたのは国王アレクサンドロスよりも一回りは恰幅の良い金髪の青年。青年はアレクサンドロスを見ると廊下にいる者達にまで聞こえる程の大声で呼びかけてきた



『父上!』

『ユリウス……か?お主見聞を広める為に隣国リベラに留学していたはずだろ。どうしてここにおるのだ』

『先日姉上が襲われたという報せが届いたので急いで戻って来たのです』



ユリウスはアレクサンドロスの息子でありこの国の第一王子、そして次期国王でもある

歳はエリザよりも二つ下ではあるが既にとても十代前半には見えない程の父親顔負けの体躯をしていた

十歳の頃に国交を結んでいる南の大国リベラにある学校へ留学をして以降息子の姿を見る機会がなかったアレクサンドロスはその姿に一瞬たじろいでしまった



『エリザなら既に目を覚ましてもう日常生活に支障がない程度には回復しているから心配はないぞ』

『移動中に報せを届けに来た使いの者から粗方の経緯は聞きました。現在行われているという捜索の任、私にお任せいただけないでしょうか』



ご拝読いただきありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ユリウスの作戦が上手くいくのか気になります。果たしてどうなるのか楽しみにしています!
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