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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
105/342

ナーガの住処へ

ヴァイオレットは村で一夜を明かした後、リザードマンの族長ガリアから依頼された近隣に住まうナーガ族退治に向かった

そしてその案内役としてガリアも共について来ていた



『場所が分からないから案内してくれるのは有り難いけど大丈夫?戦闘になっちゃったら守りながらはあんまり得意じゃないから必ずは守ってあげられないよ?』

『ナーガ族の言葉、我等と同じ。もし何かあった時、話せる者必要。それに戦い、なったら、こうして隠れる』



そう言うとガリアは適当な木を見つけるとそこに体を密着させ始めた

何をしているのかと眺めているとガリアの姿がみるみると緑色の鱗が木と同じ色に変わっていき、注視しなければ分からない程に同化してみせた



『なるほど、それならすぐに見つかることはないかもね』

『これで、邪魔しないよう、隠れてる』



最低限の自衛ができるのならヴァイオレットは相手に集中することができる

念の為ルージュにはガリアに何かあった時助けに行ってあげるようにだけ伝え、ヴァイオレット達は着実にナーガ族の住処へと進んでいく

村を出て三十分、昨日いた川の反対側まで来ると目的地が見えてきた

ナーガ族は最近この辺りに来たのかリザードマン達のような村と呼べるものはなく、洞穴を拠点としているらしくその入口に二人のナーガが見張りをしていた



『あれがナーガか、聞いてた通り上半身は人とあんまり変わらないんだね』

『ナーガの目、危険。目合うと石される』

『確かにそれはやだなぁ。分かった、じゃあ行ってくるね』



忠告を受けたヴァイオレットはガリアとはそこで別れ、見張りに気づかれないギリギリの所まで接近を試みた

気配を殺しつつ茂みを移動、見張りをしている相手の真横にまで辿り着くことに成功

しかしそこで見張りの一人がヴァイオレットがいる方に視線を向けるなり何かを仲間に伝えだした

更にこちらに向かって指を差す行為、それでこちらの存在に気づかれたことを理解した



『おかしいな、気配は殺してたと思うんだけど……まぁバレちゃったなら仕方ないか。行くよルージュ』

『はーい』

『グガガギルギゲ!』

『ごめんね、何言ってるか分からないんだ。命までは取らないから安心してよ』



ナーガは戦いに慣れていないリザードマン相手であれば優位に戦えていたようだが、ガリアの忠告通りに目を合わさなければヴァイオレットにとってどうということはなかった

相手はガリアの仲間であるリザードマンを殺めているようだし甘い対応なのかもしれないが、自分はガリアから話を聞かされ依頼されただけで本来この件とはなんら無関係な立場

可能であれば一度話を聞いてみたかったので無力化することを選んだ



『さて、中に入ろっか。ルージュはここで見張っててくれる?外からこの人達のお仲間さんが戻ってくるかもしれないし』

『分かった、気をつけてね』



ご拝読いただきありがとうございます!

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