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THIRD EYE  作者: 暇な青年
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第53章最終戦編 本気

二対一の状況だが蓮は未だ優勢に立っている。


「・・・・・・」


風が通り抜ける程の速度で立花は切り捨てた。


「っツ!」


左頬を切り裂かれ血が飛び散ったが蓮は構うことなく次に斬りかかって来た竜也に視線を向け、受け止めた。


「良い判断だ」


「どうも・・・」


蓮と竜也が共に後退る瞬間、後ろから立花が刃を突いてきた。


だが、それも後ろを見ずに宙返りで立花の突きを避けた。


「くっ!」


「そのまま自滅しろ」


蓮の言うとおり立花の動きは勢いを付けた所為で止まることなく竜也の喉元に迫っている。


「舐めんなよ」


立花の刃を側面から叩き軌道を変え、竜也の横を通りすぎ立花が目の前を通り過ぎると蓮に向かって刃を振った。


「鎌鼬乱舞」


一振りすると斬撃が無数に現れ蓮に牙をむいた。


「っふ」


重力壁(グラヴィティウォール)


左てを無数の鎌鼬に向けると鎌鼬が突如その場に止まり地面に叩きつけられた。


「重力の壁だ。残念だったな」


「どうかな?」


平然と言い返すと蓮は立花が竜也の傍にいない事に気付いた。


光雨(こうう)


蓮の真上に飛んでいた立花が刃の側面を蓮に向け横に動かした。


刃の動かした所から光の道が描かれた。


「何だ?」


上に視線を向けて怪訝そうに見ていると、描かれた光の道から何かが降ってきた。


「・・・・・・っツ!?」


落ちてきたものを確認すると蓮は急いで体を動かした。


地面にはさっきまで蓮がいた場所に光の刃が刺さっている。


「よく避けたな・・・・・・」


地面に静かに降り立った立花は刃を上に掲げた。


「だが、それも何時まで続くか」


刃を振り下ろすと光の道から光の刃が雨の如く降り注いだ。


「くっ!」


左手を掲げようとしたが止め、その場から急ぎ移動した。


(ちッ、真上からの攻撃では重力は使えない。力で速度と威力を高めてしまう)


蓮の重力では、逆効果なので力は使えなかった。その為、蓮は逃げる選択しか無いのだ。


「こっちもお忘れなく」


耳に声が入ってきたので視線だけ向けると竜也、聖華、桜がそれぞれの刃が風を吸っていた。


「ちっ、クソが!」


左手を竜也に向けようとしたが竜也と蓮の間に数本の光の刃が地面に刺さった。


「くッ!」


(たとえ、重力で一時的に刃を浮かせておいてもいずれ落ちてくる・・・・・くそ、厄介だな)


確実に避けてはいるが光の雨はやむ事は無い。


「はぁ・・・はぁ・・・・・・」


「ん?」


立花の小さな息遣いに気付き視線を向けると疲れきった表情をしている。


(はは~ん、道理で立花が動かないわけだ。あと少しだな)


「あちっ!」


立花に視線を向けていると蓮の前に光の刃が刺さっていてそれに触れてしまった。


「はぁ・・・捕らえた!!」


刃を横に振ると蓮が逃げる前に蓮の周りを光の刃で動けないようにし、立花が合図を出した。


「今だ!!」


「っしゃー!」


合図と共に三人は蓮に鎌鼬を放ち、上からは光の刃が降り注いだ。


「はぁ・・はぁ・・・や、やったか?」


攻撃の為、煙が上がって見えない。





「ん?すごいなぁ~」


「こら、良祐よそ見するな!」


人形(ドール)を斬りながら紅希は煙に視線を向けている良祐に言った。


人形(ドール)の攻撃を避けると空と紅希を呼んだ。


「一気に蹴散らすぞ」


「おぉ!」


三人の刃に風が集まってきた。


「く・ら・えー!」


三人は人形(ドール)の群れに鎌鼬を放った。


鎌鼬が通り過ぎるとそこには人形(ドール)の残骸があちこちに転がっていた。


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