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THIRD EYE  作者: 暇な青年
33/65

第32章 過去

「んで、どこ行くんですか?」


桜の横を良祐は自転車を手で押しながら並んで歩いている。


「病院」


「病院?何で?」


疑問に思った良祐は桜に聞いた。


「私の弟がそこに入院しているの」


「え?先輩に弟さんがいたんですか?」


桜に弟がいると聞き、良祐は聞き返した。


「えぇ。名前は北条春樹(ほうじょうはるき)。中学三年生よ」


「へぇ~」


「春樹はテニス部で春樹が通ってる中学の中では一番強いのよ」


桜は春樹の事を自分のように良祐に教えてくれた。


「へぇ~、それじゃ、何で入院しているんですか?」


良祐の言葉で桜はさっきまでの表情と変わって悲しい顔していた。


「っあ。その・・・・・・話したくないことなら構いませんよ」


「・・・・・・」


桜は歩みを止め、良祐に体を向けた。それに応じて良祐も桜に体を向けた。


「私が騎士団になる前に春樹は、襲われたの。人形(ドール)に。それも、私の目の前で・・・・・・」


「えっ?」


良祐は桜の言葉を聞き驚愕した。


「私が高校二年生の時。春樹と帰っていたら、帰り道、人形(ドール)に襲われたの。

人形(ドール)の目的は、私のセカンド・アイ。その頃はセカンド・アイの力が徐々に表に現れてたの。それを狙って人形(ドール)達が私を狙って襲ってきたのだけど・・・・・・」


「・・・・・・」


過去を語る桜に対して良祐は視線を桜から外して聞いていた。


「春樹は、私を庇って人形(ドール)の攻撃を喰らって・・・・・・意識不明になってしまったの」


「それじゃ、いまも?」


「いえ、立花隊長や騎士団の人たちが何とかしてくれたわ」


「じゃあ、何で?」


疑問だらけのことに良祐は聞きやすい事を聞いた。


「春樹は足が動かないのよ」


「っツ!?」


息を呑む良祐を見て続けた。


「・・・・医者は理由が分からない。といっているけど立花隊長が人形(ドール)の呪縛と言っていたわ」


人形(ドール)の呪縛・・・・・・」


桜の言葉を繰り返し言った。


「隊長が言うには人形(ドール)を操っている者を倒せば呪いが解ける。らしいわよ」


「それで先輩は、騎士団に・・・・・」


「そうよ」


なぜ桜が騎士団にいたか気になっていたが良祐は今まで聞かなかった。というか聞けなかったので、今の話でその理由がよく分かった。


ホッと息をつくと桜は「行きましょ」と言い歩き出した。


(・・・・・・)


その姿を見て良祐は後に続いた。


「で、今、春樹君はどうしてるんです?意識はあるけど動けないんじゃ・・・・・」


「ふふ、そこはゲームやテニスの本を読んで楽しんでるわ」


笑顔で桜は口を開いた。


「ここよ」


着いた病院は、灯香市で一番設備などが整っている病院である。


自転車を止め中に入ると桜は受付に向かった。


その間、良祐は椅子に座って桜が来るのを待った。


(っう)


いまさらながら良祐の鼻に病院独特な薬の臭いが入ってきた。


右腕を鼻に当て待っている良祐がそこにはいた。


「・・・良祐?」


目の前に来た桜に名前を呼ばれ、椅子から立ち上がった。


「三階まで行くわよ」


二人は階段で三階まで上がった。


「春樹、入るわよ」


「いいよ」


扉をノックして桜が声を掛けると中から返事が来た。


「んじゃ、おれはここで待ってますよ」


「え?中に入りなさいよ」


不思議そうに聞くと良祐が困った顔して口を開いた。


「いや、春樹君と二人っきりの方が話しやすいかと思って」


「姉ちゃん、どうしたの?」


「今、入るわ・・・あとで呼ぶからちゃんと来なさいよ」


「・・・・・・」


苦笑いした良祐を見て桜は仕方なく部屋に入った。


「どうしたの?」


「ん、ちょっと友達が一緒に来てくれたんだけど・・・・・・」


「もしかして、彼氏?」


目を輝かせて聞いてくる春樹に対して桜は顔を真っ赤にして反論した。


「ち、違うわよ」


「本当?」


部屋の外で待っている良祐は中の会話が聞こえてきた。


「だから入らないって言ったのに・・・・・・」


一人、呟きながら小さくため息をした。


次からは、戦闘に入ります。お楽しみに

それとできればでよいので文章評価などお願いします。

自分の文章力が皆様に伝わってるか知りたいので

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